Recorded Futureは脅威対応の自動化を実現する「Malware Intelligence」を発表した。1日150万件以上のマルウェアを処理し、AIによるYARAルール生成や平易なクエリ解析機能を備える。
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Recorded Futureは2025年4月29日(現地時間)、新たな脅威インテリジェンス製品「Malware Intelligence」を発表した。この製品は脅威の予防やハンティング、インシデント対応の各プロセスを自動化することで、セキュリティチームの対応を高速化し、より高精度で文脈に即した脅威対処を可能にする。
Malware Intelligenceは、マルウェアのサンプルと攻撃者のインフラや攻撃手法、脆弱(ぜいじゃく)性情報をリアルタイムで関連付け、1日当たり150万以上のマルウェアサンプルを識別する能力を有する。Recorded Future独自の脅威インテリジェンス基盤「Intelligence Graph」と、15年以上にわたって蓄積した敵対者データを活用し、マルウェアが大規模な攻撃キャンペーンの中でどのような役割を果たすかを可視化する。
主な機能は以下の通りだ。
同社によれば、Malware Intelligenceは専門アナリストと同等、あるいはそれ以上の成果を上げる初のシステムとしてマルウェアチューリングテストに合格したとしている。これはAIが人間の専門家と同レベルのマルウェア分析を実現できることを示す指標といえる。
Recorded Futureのプロダクト担当副社長であるジェイミー・ザジャック氏は次のように述べている。
「マルウェアはかつてない速さで進化しており、攻撃者は自動化とAIを活用し、従来のセキュリティ対策では追い付けない速さで新たな亜種を生み出している。セキュリティチームに必要なのは、単なる個別の検出ではなく、マルウェアをより広範なコンテキストと結び付けるインテリジェンスだ。マルウェアインテリジェンスは、自動検出エンジニアリング、リアルタイムのマルウェア追跡、そして迅速な対応機能を提供し、防御側が迅速かつ正確に新たな脅威に先手を打つことを可能にする」
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