BMC調査によると、メインフレーム利用企業の94%が継続投資を表明した。AI活用は「完全自律」より人間との「協働・助言」を重視する実務段階へ移行した。TLS証明書短縮やデータ復旧などの課題も浮き彫りとなっている。
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BMC Softwareは2026年9月1日(現地時間)、「2026 BMC Mainframe Survey Report」を公表した。メインフレーム利用者の意識や運用実態、将来計画を追う本調査は、今回で21年目を迎える。調査結果からは、メインフレームがAIやDX推進を支える戦略基盤へと役割を変え、AI自体が新たな変革を後押しする実態が浮き彫りとなった。
回答者の94%はメインフレームを「長期利用の基盤」または「新規ワークロードを呼び込む基盤」と捉えており、同率の94%が今後も所属組織による投資が継続すると答えた。汎用処理能力が増加したとする回答は69%に上り、過去1年の動向を見ても、「トランザクション量」(83%)、「データ量」(77%)、「データベース数」(83%)の各項目で増加または横ばい傾向が続いている。
メインフレームにおけるAI活用は実証実験の段階を終え、具体的な成果とガバナンスを意識した実務段階へ移行した。運用面では、AIに全自動で処理をさせるよりも、問題の検知や通知、次の操作案の提示にとどめ、最終的な実行は人間が担う協働スタイルが強く支持されている。例えば「コード管理」において、AIによる操作提案の受け入れに前向きな回答は40%だったのに対し、完全な自動実行を受け入れるとした回答は23%にとどまった。なお、AI導入の懸念事項としては「本番運用に移すための費用」が首位となり、セキュリティや規制対応、データ統合がそれに続いている。
セキュリティとコンプライアンスは7年連続で最優先課題の首位となった。特に注視されているのが、TLS証明書の有効期間短縮への対応だ。CA/Browser Forumの要件改定により、証明書の有効期間は2025年の398日から2026年には200日へ短縮され、2029年3月までに47日となる。AIツールやエージェントの接続増加に伴い、証明書の発行や更新、監視の負荷が急増する中、過半数の企業が手作業や社内開発の自動化ツールで対応しているのが現状だ。BMCは、証明書の増加とライフサイクル短縮への備えを今後1年の優先課題とすべきだと指摘する。
また、前年調査から明確な関心の上昇が見られた唯一の項目が「データ復旧」(35%、前年比4%増)であった。主な課題には、復旧ポイント数の確保や復旧時間の短縮、バックアップ・復旧の自動化が挙がる。ランサムウェア対策や局所的な復旧には、変更不能でエアギャップ化したオフプラットフォーム・バックアップや、S3オブジェクトストレージの活用が有効とされる。しかし、規制対応改善の手段としてクラウドオブジェクトストレージを考慮する回答は52%にとどまっており、導入の複雑さや社内経験の不足が主な障壁となっている。
今後2年の投資予定では「生成AIによる開発者支援」が首位となった。成長を見込む先行層(メインフレームの成長とMIPS増加を見込む組織)では、DevOps改善のために「開発者体験の改善」(39%)や「自動テストの導入」(38%)を挙げている。また、先行層の40%が「メインフレーム管理用エージェントの自社構築」、36%が「外部製エージェントへの投資」を予定するなど、自律型ツールの積極活用に向けた動きも目立つ。
AIOpsに関しては全体の70%がメインフレーム単独または非メインフレームを含む形で活用しており、利用者の68%(先行層では74%)が「1年以内に価値を得た」と回答した。AI技術を優先する先行層の58%は、AIOps機能の最優先事項として生成AIの導入を挙げている。
BMC Softwareは今回の結果を踏まえ、企業に対して「AI活用を測定可能な事業成果へ結び付けること」「証明書管理の自動化」「ガバナンスとセキュリティの強化」「自動テストによる開発環境改善」の推進を推めている。
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