AIGエジソン生命保険、営業システムをクラウド化
AIGエジソン生命保険は、約5000人が使う営業支援システムをセールスフォース・ドットコムのSaaS型アプリケーションを用いて構築する。iPhoneからも同システムにアクセスできるようにして、情報共有や顧客企業への提案の効率化を図る。
AIGエジソン生命保険は11月18日、営業担当の全社員約5000人が利用する営業支援システムをSaaS(サービスとしてのソフトウェア)型アプリケーションで構築すると発表した。セールスフォース・ドットコムのSaaSや開発基盤をネットワーク経由で活用し、フロントオフィス、バックオフィス業務の管理を効率化する。
導入予定のシステムは、全営業社員が利用する営業案件や見込み顧客の管理システムおよび顧客向けのポータルサイト。営業支援機能を提供する「Sales Cloud」、カスタマーセンターの支援機能を提供する「Service Cloud」と呼ぶセールスフォース・ドットコムのSaaS型アプリケーションを使い、システムの機能を集約する。
また、新契約引き受けや保険金支払いといったバックオフィス業務用のアプリケーションも新たに構築。業務アプリケーションの開発基盤をネットワーク経由で提供する「Force.com」を活用した。
「iPhone 3GS」から同システムを使えるようにもする。見込み顧客との商談や商品プランの管理、既存顧客の契約状況の管理などをiPhoneで共有し、顧客に迅速なサービスを提供していく土台を整えた。
AIGエジソン生命保険では業務ごとに各種システムを開発し、自社で運用してきた。SaaS、PaaS(サービスとしてのプラットフォーム)の採用により、各種システムをサービスとして使えるようにした。システムのメンテナンス費用やハードウェア、ソフトウェア関連のコスト削減を狙う。
AIGエジソン生命保険 常務取締役CIO(最高情報責任者)の二見通氏は「新たに導入するクラウドは強力なシステム/経営基盤になる。社員全員および代理店とリアルタイムに情報を共有することで、組織の機動力を高め、顧客のニーズにいち早く対応していく」とコメントを寄せている。
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