ソーシャルメディアの企業利用、浮かび上がるセキュリティ面の課題とは?:ITmedia リサーチインタラクティブ 第11回調査(3/3 ページ)
ITmediaとITRはソーシャルメディアの業務利用に関する読者調査を実施した。マーケティング・広報目的に価値を見出す企業が多く、今後のさらなるビジネス上の効果を期待する傾向が高いことも分かった。また、情報漏えいにつながる可能性を恐れてソーシャルメディアの業務利用を控えるという実態も明らかになった。
ソーシャルメディア利用規定/ガイドラインの策定状況
先の設問において、従業員数の多い企業ほどソーシャルメディアの業務利用に慎重な傾向が浮き彫りになった。では、従業員規模が異なる場合で、ソーシャルメディアの利用規定やガイドラインの策定状況にはどのような差が生じるのか。それを尋ねた結果が図7である。
従業員数100人以下の企業では(ソーシャルメディア利用規定/ガイドラインが)「ある」という回答は14.3%にとどまったのに対し、従業員数1001〜5000人の企業では30.2%、従業員数5001人以上の企業では40.5%が「ある」と回答した。
勤務先の企業でソーシャルメディア利用規定やガイドラインがあるとした回答者に対し、それらの策定を主導した部門について尋ねた結果が図8である。上位から順に、「情報システム部門」(38.8%)、「広報部門」(35.3%)、「経営トップ」(28.2%)となっている。
この点についてITmediaとITRは、「ソーシャルメディアは数多く存在するメディアの1カテゴリーであるため、本来情報システム部門が利用規程/ガイドラインを策定するものではないと思われる」とした上で、ソーシャルメディアにはITセキュリティなどの要素が多いため、利用規定やガイドラインの策定を情報システム部が受け持つ傾向があると分析している。
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