高性能で多機能になったスマートフォン。電話やメールだけでなく、SNSでコミュニケーションし、ゲームを楽しみ、Webサイトや写真、動画を見るツールでもあるので、大画面化が進んできました。ハイスペック機種は今や6型以上が当たり前です。
一方、片手で楽に操作できるコンパクトなスマホも根強い人気があり、大手キャリアからも定期的に登場しています。今回はディスプレイが5型以下のコンパクトなスマホをご紹介します。
現在流通しているコンパクトスマホの多くは、5型程度のディスプレイを採用しています。これでも過去のスマホに比べてディスプレイは大型化していますが、周囲のフレームを細くする狭額縁化も進み、手にあまることはありません。
コンパクトとはいっても、5型クラスであればほとんどのアプリやWebサイトも十分に利用でき、動画も快適に視聴できます。
ラインアップの傾向としては、ハイエンドモデルの機能はそのまま小型ボディーに凝縮したようなハイスペックモデルと、メールやWebサイト閲覧、SNSといった用途に必要十分な性能を備えたミドルレンジモデルの2つに分かれます。
シャープ製の「AQUOS R2 compact」やソニーモバイル製の「Xperia XZ2 compact」は、CPUにSnapdragon 845、4GBのRAMを採用しているハイスペックなコンパクトモデルです。発売から1年以上経っているので、カメラが背面とフロントに1つずつなど、最新のハイエンドモデルには及ばない部分もありますが、グラフィックを多用しているリッチなゲームも快適に使えるスペックです。
一方、ソニーモバイル製の「Xperia Ace」や京セラ製の「TORQUE G04」などは、Snapdragonの600番台を搭載しているミドルレンジモデルです。シューティングゲームを快適にプレイというわけにはいきませんが、普段使いには十分のスペックです。ただ、TORQUE G04は高耐久性を売りにしたモデルなので、ディスプレイサイズは5型ですがボディーはゴツく、重量も約200グラムと単なるコンパクトスマホとは少し毛色が異なるモデルです。
LGエレクトロニクス製の「LG it」は、エントリー層向けのコンパクトモデル。ミドルレンジよりもさらにスペックが抑えめですが、2万円台と非常に買いやすく、通話とメールが中心の人におすすめです。
4型以下のAndroidスマホには、コンパクトさを全面に押し出した個性派のSIMロックフリースマホがそろっています。
あまりに小さいため操作しにくいかもしれませんが、そのサイズ感を楽しむ、あるいは通話やSMS、メールの確認など、基本的な用途専用として持ち歩くのが良いかもしれません。料金プランによってはテザリング機能でモバイルWi-Fiルーターのように使うのもおすすめです。
国内ではFOXが扱っている「Palm Phone」はクレジットカードとほぼ同じサイズのSIMフリースマホ。とはいえ背面とフロントにカメラを搭載し、Google Playからアプリのダウンロードも可能で、通常のスマホとして使えます。側面のサイドボタンを2度押して、ボイスコントロールで音楽の再生やLINEの返信、マップ表示が可能です。
楽天モバイルからは3.6型ディスプレイを搭載する「Rakuten Mini」が登場しました。背面とフロントにカメラを1つずつ搭載するほか、おサイフケータイにも対応しています。なお現在は無料サポータープログラム限定のため、一般のユーザーが入手できるのはまだ先になる見込みです。
iPhoneで5型以下のコンパクトモデルを選ぶとなら、現時点で「iPhone 8」が唯一の選択肢です。2017年に発売されたモデルですが、Apple Payや防水・防塵(じん)対応、指紋センサーでもあるホームボタンを搭載し、未だ販売ランキングの10位以内に顔を出している人気モデルです。
最新OSでもレスポンスが良く、使い勝手に問題ないでしょう。プロセッサのA11 Bionicは機械学習に特化したニューラルエンジンを備えているため、ARアプリもスムースに動きます。
コンパクトでも、スマホとして一通りのことができるモデルを望むなら、Androidスマホは5型前後のモデルが使いやすいでしょう。iPhoneはiPhone 8一択です。
ハイエンドモデルに採用されるプロセッサや十分なメインメモリ、ストレージを搭載したハイスペックなコンパクトモデルです。ディスプレイは5.2型で、表示が滑らかかつ省電力にも優れた「ハイスピードIGZO」を採用。指紋センサーはディスプレイ下に配置されています。
メインカメラはシングルですが2260万画素と高画素で、被写体を認識して最適な撮影モードに自動で設定されます。ソフトバンク版とSIMフリー版があり、5万円くらいからで販売されています。
ミドルレンジクラスのスペックで、ディスプレイの上下の額縁が厚く、少し古さを感じるデザインですが、人気のXperiaが手に入れやすい価格で買えるとあって人気です。
カメラは背面とフロントに1つずつですが、フロントカメラは約120度の広角カメラなので、大人数でも楽に撮影できます。もちろん、防水、おサイフケータイ対応です。価格は5万円前後で、NTTドコモのほか、楽天モバイル、IIJmioなど多くのMVNOが取り扱っています。
Appleや大手キャリアで購入できるiPhoneの中で、最もコンパクトなiPhoneです。ディスプレイは4.7型のRetina HDディスプレイで高精細。ニューラルエンジンを備えたA11 Bionicチップを搭載し、快適に操作できます。
メインカメラは1200万画素のシングルカメラ、生体認証は指紋認証でホームボタンにセンサーを搭載しました。防水・防塵、Apple Pay、ワイヤレス充電にも対応しています。
64GBモデルと128GBモデルから選べ、Appleで販売しているSIMフリーモデルが5万2800円(税別)から。大手キャリアでは6万円前後で販売されていますが、キャンペーン中は割引やポイント還元があります。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.