あと少しで夏を迎えます。夏になると「ざるそば」を食べる機会も増えます。冷房が効きすぎた部屋にずっといると、知らず知らずに体が冷えて、温かいつゆをかけた「かけそば」を食べたくなることも……。そんなとき、「そば(日本そば)」が手元にあるとサッと食べられます。
この記事ではAmazonや楽天市場といったWeb通販サイトにおける人気ランキングをもとに、おすすめの「干しそば」を紹介します。
家で食べられる「そば」には、大きく分けて「干しそば(乾麺)」と「生そば」があります。それぞれ何が違うのか簡単に紹介します。
その名の通り、干しそばは乾燥させたそばです。JAS(日本農林規格)では、「乾めん類」のうち、そば粉を主材料にしたもの(40%以上配合したもの)を「干しそば」と定義しています。
JASでは、さらに干しそばを「標準」と「上級」に分類しています。上級の干しそばは、以下の追加条件を満たす必要があります。
ただし、消費者庁が定める「品質表示基準」では、そば粉の含有率が30%以上であれば「そば」を名乗れます。そのため、そば粉の含有率が30%以上50%未満の干しめんの一部も、「そば」として販売されています。
干しそばのメリットは、何よりも日持ちすることにあります。保存食として用意しておくこともできます。また、元々干してある(≒水分を可能な限り減らしている)ことから、そばが伸びにくいことも利点といえます。コシの強さも魅力です。
このような特性を持っていることから、意外かもしれませんが干しそばはかけそばや鍋物に添えるそばに最適です。ざるそばでも、しっかりとした歯ごたえを感じたいなら干しそばがベターです。
干しそばに対して、生そばは乾燥処理を行っていないそばです。JASによる規格は定められていません。ただし、公正取引委員会が定める「公正競争規約」に従うと、そば粉の含有比率が30%以上である場合に限り「そば」と名乗れます。
生そばのメリットは、そばの香りを感じやすいことと、ゆで時間が短めであることにあります。そのため、冷やして食べる「ざるそば」や「冷やかけそば」に最適です。
ついでに、即席めん(カップめんなど)における「そば」についても紹介します。即席めんも消費者庁の品質表示基準に従う必要があり、そば粉の含有率が30%以上でないと「そば」を名乗れません。
JASには即席めんの規格も用意されています。ただ、乾めん類とは異なり「そば」におけるそば粉の含有率基準はありません。そのため、即席めんの「そば」は、JASに準拠していてもそば粉の含有率が30%以上50%未満となることがあります。
一般に、そばを作る際は、そば粉をメインに据えつつ、小麦粉、食塩やつなぎ(ヤマノイモや海藻)を混ぜて作ります。それに対して、そば粉“だけ”を使って作られたそばのことを「十割そば」と言います。
十割そばは、一般的なそばと比べると色が濃く、純粋なそば粉の風味を味わいたい場合におすすめです。ただし、そばが切れやすいため、一気にそばを“かき込む”ような食べ方には不向きな面もあります。
滝沢食品が製造し、日清フーズが販売する十割そばの干しそばです。1袋に200g(約2人前)が入っています。
食塩も一切使用していない十割そばなので、ゆで汁をそのまま「そば湯」として使えます。ざるそばとして食べた後、つゆにそば湯(ゆで汁)を……という楽しみ方もできます。
山本食品が製造し、山本かじのが販売する十割そばの干しそばです。1袋に200g(約2人前)が入っています。
こちらも食塩も一切使用していない十割そばなので、ゆで汁をそのまま「そば湯」として使えます。そば粉は北海道産のものを100%使っており、国産へのこだわりが強い人にもおすすめです。
「二八そば」は、小麦粉20%、そば粉80%の比率で打ったそばです。江戸時代の江戸周辺では、この比率が一般的だったとの記録もあります。街中のそば屋で一番多く使われているのも、二八そばだそうです。
十割そばと比べると、小麦粉が入った分色味は少し白めです。小麦粉を配合した分、コシが増しており、そばも切れづらくなっています。食べやすさとコシ、味のベストバランスを重視するならベストチョイスともいえます。
山本食品が製造し、山本かじのが販売する二八そばの干しそばです。内容量は250g(約2人前)です。
余計な原材料は極力省くことで、ゆで汁をそのままそば湯として使えるようにしていることも魅力です。
おびなたの二八そばの干しそばです。内容量は720g(240g×3束)となります。
そば粉は国産のものを採用しています。口当たりの良さを高めたことが特徴で、店で出てくるような二八そばのような食感に近いことが魅力です。
他にも、魅力的な干しそばは多くあります。まとめて紹介します。
三菱食品の糖質コントロール食品「からだシフト」ブランドから販売されるヤマノイモ入り干しそばです。製造は五木食品が担当しています。内容量は160g(約2人前です)
一般的な干しそばと比較すると、糖質を40%抑えていることが特徴です(※)。糖質を気にする人でも安心して食べられます
(※)日本食品標準成分表 2015年版(七訂)に記載されている干しそばの成分との比較
新潟県十日町市に本拠を構える玉垣製麺所の干しそばで、「おいしい そば乾麺大賞」の大賞を獲得したこともある製品です。内容量は200g(約2人前)です。
新潟県名物の1つである「へぎそば」の干しそばで、つなぎとしてフノリ(海藻)を用いることで独特のコシと食感を実現しています。家でへぎそばを楽しみたい人におすすめです。
小川製麺の干しそばで、同社の看板商品の1つです。内容量は450g(150g×3束)となります。
関東地方産のヤマノイモを配合することで、ツルツル食べられることが特徴です。そば粉は北海道産です。そば自体を同社の看板商品で双璧を成す「味のそば」よりも細めに仕上げることで、食べやすさにも配慮しています。
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