お家にいるときや、車に乗っているときに、臭いが気になったことはありませんか? そんなときは「脱臭機」の出番かもしれません。
排水口や生ごみの臭い、トイレやペットの臭いなど、生活の中で発生するさまざまな臭いを分解し、解消することができます。
臭いを軽減しながら、菌・ウイルスへの対策が行える場合もあり、空間を衛生的に、そして快適に保つのに役立ちます。十分な脱臭機能を発揮できるよう、タイプごとの特徴を理解した上で、想定している利用シーンに合う脱臭機を探してみてくださいね。
「この部分の臭いが特に気になる」など、臭いの発生源がある程度はっきりしている場合は、「吸引タイプ」の脱臭機がおすすめです。
吸引タイプは、設置場所付近の臭いに対して高い脱臭効果を発揮するのが特徴の一つ。車の中や玄関、トイレ、ペットのトイレなどの比較的狭い範囲の臭いを、スポット脱臭するのに適したタイプと言えます。
基本的には、周囲の空気を取り込み、内部の活性炭フィルターや光触媒フィルターなどを使って、臭いの原因を分解、除菌、脱臭するという仕組みを採用しています。吸引タイプを使う場合は、フィルターの交換目安やお手入れ方法などを事前に確認しておきましょう。
部屋全体の臭いを取りたいという場合は、「放出タイプ」の脱臭機がおすすめです。放出タイプは、脱臭に有効な成分を空気中に放出し、臭いを抑制するというもの。適用面積にもよりますが、吸引タイプよりも広い範囲にアプローチできるのがメリットの一つです。
浮遊菌だけでなく、部屋の家具に付いた付着菌やウイルスを抑制し、部屋全体の空気を清潔に保つなどの効果も期待できます。有効成分としては、主に「次亜塩素酸」や「オゾン」などが使われています。
次亜塩素酸は、プールの除菌、水道水の浄化、介護施設や保育所などの除菌でよく使われる成分で、菌やウイルスの抑制、脱臭などに効果的とされています。
オゾンは、強い酸化力で、タバコや食べ物、部屋干しの洗濯物、家具類などに染み付いた臭いまで、しっかり脱臭できる、比較的万能なタイプです。
ただし、いずれの成分も放出される濃度が高い場合、人体に悪影響を及ぼす可能性があります。安全性について試験済みの製品なのか、必ず確認しておきましょう。
旅行先で使ったり、車内で使ったりと、持ち運びを想定しているなら、電源タイプについては「乾電池式」か「充電式」のものがおすすめです。コンセントなしでも使用できますし、サイズについても小さい製品が多いので、外出先で使うのにはピッタリと言えます。
中には、靴専用の脱臭機もありますので、靴の臭いが気になる人はそちらもチェックしてみてください。
一方、お家で使う場合は、安定的に給電できるコンセント式の製品が適しています。高性能かつ広範囲の脱臭に対応しているタイプですが、本体のサイズが大きめなので、部屋に設置したときに邪魔にならないか、確認しておきましょう。
また、運転音が気になるという人は、静音性にも注目しましょう。20dB前後など、騒音値「dB」の数値が低いものを探してみてくださいね。
シャープの「プラズマクラスター除菌脱臭機 DY-S01」は、円筒形のデザインが特徴的なモデル。排泄物やタバコの臭い、ペット臭、加齢臭、生乾き臭をはじめとした、8つの生活臭にアプローチできる製品です。
「光触媒脱臭フィルター」によって空気中の臭いや菌を吸収し、さらに、「プラズマクラスターイオン発生ユニット」から高濃度イオンを放出することで、部屋の中に付着した頑固な臭いを解消する効果も期待できます。
公的機関において、安全性試験が実施された製品です。販売価格は2万4000円前後です。
カルテックの「除菌・脱臭空気清浄機 ターンド・ケイ KL-W01」は、壁掛けタイプの脱臭機です。リビングやキッチンなど、お家のあらゆる場所に自然に溶け込むような、ノイズのないデザインが特徴的なモデル。
内蔵している光触媒フィルターによって、除菌、脱臭を行い、部屋の空気を清潔に保つことができます。運転音は、静音モードなら37dBと比較的静かです。
フィルター交換の必要はなく、数カ月に1回浸け置き洗いするだけなので、お手入れも簡単です。販売価格は4万3000円前後です。
富士通ゼネラルの「集じん機能付脱臭機 HDS-302G」は、トリプル脱臭を実現したモデル。金属酸化触媒ハニカムフィルターとヒーターユニットによって、取り込んだ臭いを吸着、分解し、その後、オゾンユニットで残りの臭いを徹底脱臭します。
さらに、低濃度オゾンを空気中に放出することで、部屋の中のさまざまなところに付着した臭いを脱臭していきます。集じんフィルターを採用しているので、空気中に漂うペットの毛や花粉などを吸収することも可能です。
適用床面積脱臭・除菌は、20畳までが目安になります。フィルター交換は不要で、1カ月に1回の掃除機での掃除、1年に1度の水洗いのお手入れが必要になります。販売価格は2万3000円前後です。
カルテックの「ターンド・ケイ KL-P02 首掛タイプ MY AIR」は、携帯型の脱臭機です。片手で握れるような小さなサイズで、重さも約75グラムと軽く、首から提げてもほとんど負担を感じない製品です。
内部の光触媒フィルターで吸引した悪臭成分などを分解し、吹き出し口からクリーンな空気を出してくれます。花粉をとらえることもできるため、花粉が気になる人にとっても役立つモデル。
付属のUSBケーブルを使って充電することができ、フル充電で約8時間使用できます。販売価格は1万7380円(税込、以下同)です。
パナソニックの「電気脱臭機 MS-DH210」は、ハンガー型の脱臭機。スーツやシャツをハンガーにかけて、そのまま脱臭できる製品です。ハンガーに設けられた8つの吹き出し口から、臭いを抑制する「ナノイーX」を出して、衣類に付着した臭いを消臭します。
スーツに焼き肉やタバコの臭い、汗の臭いが付いてしまったときでも、有効成分のナノイーXが繊維の中まで浸透し、臭いを抑制してくれます。付属のつり下げバーを使用することで、ボトムスの脱臭を行うことも可能です。販売価格は1万7000円です。
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