日常生活で欠かせなくなったスマートフォン(スマホ)。新品で買うと値段が高いこともあり、中古品を狙っている人も多いです。スマホ専門のリサイクルショップもありますし、フリマアプリでも取引が行われています。
フリマアプリは個人間取引ということもあり、特有のメリットとデメリットがあります。今回の記事では、フリマアプリでスマホを売買する時のコツや注意点を紹介します。
フリマアプリ・ネットオークションの専門家。2004年、夫が子育てのために会社を辞めたのをきっかけにヤフオク!(当時はヤフー!オークション)を始める。経験を積みながら独自のノウハウを構築。2014年にフリマアプリをスタート。NHK「あさイチ」をはじめとした多数の情報番組に出演し、経験に基づいた実践型のフリマアプリやオークションの魅力を伝えている。また節約や時短が大好きで、安くて便利なアイテムに興味あり。よく利用するのはダイソー。
MM総研が発表した「2021年度 中古スマートフォン市場規模の推移・予測」によると、2021年度の中古スマホの販売台数は前年度比14.6%増の212万台と過去最高になっています。
MM総研は、「大手通信事業者によるiPhone値引き競争の激化に伴い、1円などで販売されたiPhoneが、そのまま新品未使用品として中古市場に流れたことが市場活性化につながった」と指摘。2022年度の市場規模を241万台(同13.7%増)と予測し、その後も拡大基調は続くとしています。
これは中古スマホ市場全体の傾向ですが、フリマアプリにおいても中古スマホの取引件数は増加傾向にあります。
楽天ラクマの調査では、ラクマ公式ショップ(リユース)における2022年のスマホ本体の取引件数が、2020年の1.9倍になっています(2019年9月1日〜2020年8月末、2020年9月1日〜2021年8月末、2021年9月1日〜2022年8月末で比較)。
さらに、今年になり物価上昇が話題になることも多くなっています。それはスマホも同じでしょう。中古スマホは価格が抑えられるため、フリマアプリでも注目の商品となっています。
スマホの場合、洋服や本を出品する場合とは違う注意点があります。フリマアプリで共通していることも多いので、今回はメルカリに出品する際の注意点を紹介します(出典:メルカリ)。
ネットワーク利用制限が「〇」になっていることが出品の条件です。それぞれのスマホで「IMEI」を確認後、各キャリアのサイトでネットワークの利用制限を確認する必要があります。
それぞれの端末のアクティベーションロックを解除して、パスコードをオフにします。その後、端末を初期化します。
スマホ本体に入っているSIMカードを取り出します。メルカリや楽天ラクマではSIMカードの出品は禁止されています。
スマホを出品し購入されたとき、購入者に送ることになりますが、梱包はいつも以上にしっかり行いましょう。衝撃があると動作に問題が生じる可能性があります。
丁寧に梱包されていないと、それだけで印象が悪くなることもあります。場合によってはマイナス評価をつけられてしまうこともあるほどです。
壊れ物として発送することになるので、エアクッションで包み、追跡ができて補償がある方法で送るのがよいでしょう。メルカリなら、メルカリ便の「宅急便コンパクト」や「ゆうパケットプラス」「宅急便」「ゆうパック」で送ることができます(「ネコポス」や「ゆうパケット」はサイズオーバーの可能性が高いです)。
メルカリでは、アプリ上に電子機器の梱包の仕方が掲載されているので、それを参考にしてみるのもよいでしょう(出典:メルカリ)。
ここからは、スマホをフリマアプリで購入するときのコツを紹介します。できるだけ状態の良いものを購入したいなら、新しいモデルが発売された直後のタイミングがおすすめ。新機種に買い替えたユーザーが出品することが多々あるからです。
例えば先日iPhone 14が発売されましたが、状態の良いiPhone 13が出品されることもあるので、それを狙うのもアリでしょう。
スマホを出品する時、前述したような条件を満たす必要がありますが、商品説明などに記載されていないことがあります。そのまま購入するのは危険なので、分からないことは必ず出品者に質問します。
確認をしないまま購入してしまって、万が一スマホに問題があっても、「質問しない方が悪い」といわれてしまう可能性も否定できません。また、質問への回答が得られないなら、購入しない方が無難です。他の出品者から購入するようにしましょう。
スマホをフリマアプリで購入したとき、その後のトラブルが心配……。おそらく多くの人が感じていることだと思います。出品者、そして商品にも不安が残るなら、個人ではなくショップから購入するのも1つの方法です。
楽天ラクマには公式ショップがあります。スマホの場合、公式ショップが初期化し、検品やクリーニングもしてくれます。万が一不具合があった場合、発送後30日以内であれば返送が可能となっています(ただし目に見えてダメージがあり、激しい損傷や破損をしている状態の商品は除きます)。
また公式ショップがネットワーク利用制限は確認しますが、もし制限がかかってしまったら購入から2年以内であれば返品に応じてもらえます。
個人間の取引ではできないところまでケアしてくれるので、安心して利用できるのが楽天ラクマ公式ショップの大きなメリットです。不安を少しでも解消してスマホを購入するためには、このようなショップを活用するのもよいでしょう。
現在、日本における主なフリマアプリは、メルカリや楽天ラクマ、PayPayフリマとなっています。それぞれ独自の細かいルールがあるので、まずはそれを確認するのが大前提です。スマホは決して安い買い物ではないので、不安を取り除いた上で取引をしていきたいですね。
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