続々と新商品が登場し、テレビCMや記事などでも見かける機会が増えた「フォルダブルスマートフォン(折りたたみスマホ)」ですが、そもそもどんな利便性があるのか分からないという人も多いことでしょう。そこで、今回は改めて折りたたみスマホの基本をおさらいします。
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
「折りたたみスマホ」とは、その名の通り折りたたみできるスマートフォンのことです。ディスプレイごと折りたためるもの、左右2枚のボディーがヒンジでつながって、独立した2枚のディスプレイを並べられるものなど複数のタイプが存在します。しかし、主流の製品では、ディスプレイそのものが折りたためる仕組みになっています。
そもそも折りたたみスマホが市場に姿を見せたのは、2018年後半からでした。中国のロヨル(Royole)がが2018年10月に「FlexPai」を発表したのを皮切りに、サムスン電子やファーウェイなどを筆頭に、さまざまなメーカーが折りたたみタイプの製品を展開するようになりました。
黎明期には、耐久性や使い勝手が課題として挙げられることも多くありました。しかし、最近では徐々に耐久性が高く、防水性能などの仕様も取り入れたモデルも出てきています。
現在の日本市場において、折りたたみスマホの現実的な選択肢として存在感を放っているのは、サムスン電子の「Galaxy」シリーズです。日本では2019年10月に、第1世代の「Galaxy Fold」が発売されました。
そして、2020年9月に第2世代の「Galaxy Z Fold2 5G」と縦折り型の「Galaxy Z Flip 5G」が5G対応モデルとして発売。2021年9月には第3世代の「Galaxy Z Fold3 5G」と、「Galaxy Z Flip3 5G」が発売されました。
現在販売されている最新機種は、2022年9月に発売された「Galaxy Z Fold4」と「Galaxy Z Flip4」です。
また、Galaxy以外には、モトローラ・モビリティ・ジャパンも21年3月に「motorola razr 5G」を発売しています。
折りたたみスマホには、縦折り型と横折り型の2タイプが存在します。
縦折り型は、通常のスマートフォンに近いサイズの端末を、さらにコンパクトに折りたためるのがメリット。小さいカバンなどに収納して持ち運びがしやすかったり、L字に開いた状態で、スタンドを使わずにビデオ通話などが行えたりするのが特徴です。
例えば、縦折り型の「Galaxy Z Flip4」は、開いた状態では約6.7インチのディスプレイが使用可能。閉じると約半分のサイズになり、閉じたままでも約1.9インチのコンパクトなカバーディスプレイで情報を表示できます。
一方、横折り型は、画面を広げることで、より広い表示領域を確保できるのが特徴です。そのため、マルチタスクや、コンテンツ視聴に適しています。折り曲げた状態だと、分厚い通常のスマートフォンのような形状になります。
例えば、「Galaxy Z Fold4」などがこのタイプです。閉じた状態では約6.2インチであり、広げると約7.6インチまでサイズUPします。
折りたたみスマホは、いまのところ先進的な機構を採用しているフラグシップモデルとして扱われています。そのため、機種本体の価格は高額です。
販路によってもバラツキはありますが、例えば、横折りタイプの「Galaxy Z Fold4」は総額で25万円弱。縦折りタイプの「Galaxy Z Flip4」は16万円前後の価格となっています。
購入する際には、約2年後の返却を前提にしたキャリアの端末購入補助プログラムの利用も、前向きに検討すると良いでしょう。
5月上旬に開催されたGoogle I/Oでは、Googleが折りたたみスマホ「Google Pixel Fold」を新たに発表しました。同モデルは日本国内でも取り扱われる予定で、6月20日に予約がスタートします。発売は7月中旬以降で価格は25万3000円です。
Pixel Foldは、横折りタイプの折りたたみスマホで、閉じた状態で5.8インチ、開いた状態で7.6インチのディスプレイを利用できます。トリプルカメラを備えていて、構成は広角(4800万画素、F1.7)、画角が121.1度となる超広角(1080万画素、F2.2)、望遠(1080万画素、F3.05)。前面カメラは800万画素、F2.0です。IPX8の防水やおサイフケータイもサポートしています。
なお、同モデルは、Googleストアのほか、ドコモ、au、ソフトバンクと広い販路で取り扱われることがポイント。日本の折りたたみスマホ市場も、現実的な選択肢が増えて徐々に面白くなってきています。
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