北アルプス南部に位置する「燕岳(つばくろだけ)」は、「アルプスの女王」の異名をとる標高2763mの山。美しい稜線やユニークな形の花崗岩、高山に咲くお花など、日本アルプスらしい豊かな自然が堪能できます。また、燕岳登山で利用する「燕山荘(えんざんそう)」も一度は泊まりたいおすすめの山小屋です!
今回は、そんな燕岳や燕山荘の魅力を紹介します。
フリーランスライター兼アウトドアショップスタッフ。富士登山をきっかけにアウトドアにはまり、登山やキャンプ、トレイルランニングなど幅広いアクティビティを一年中楽しんでいます。勤務するアウトドアショップのお客さまから寄せられるお悩みや自身の山体験を生かし、リアルで深い内容を発信! リモートワーカーのため、仕事や日常を快適かつ生産的に行うためのガジェット選びも得意です。
夏山シーズンにたくさんの人でにぎわう燕岳。中房温泉からスタートするメジャーなコースは、急登があるものの危険箇所は少なく、きちんとした装備を持っていれば挑戦しやすいため、北アルプスデビューにもおすすめです。
燕岳の魅力は、フォトジェニックな見どころが多いこと。静かな樹林帯や開放的な稜線、ユニークな形の花崗岩(かこうがん)のあるスポット、高山植物のお花畑など、歩みを進めるにつれて景色が豊かに変わっていきます。そのため、終始好奇心が刺激され、飽きずに山歩きを楽しむことができます。筆者自身、あまりの素晴らしさに「北アルプスをもっと知りたい!」と思い、登山にハマるきっかけになった山です。
画像は、山頂付近から眺めた燕山荘方面の景色。滑らかな稜線とゴツゴツとした岩、鮮やかなハイマツや白砂がなんとも美しく、時間を忘れて眺めていられます。日常では味わえないダイナミックな風景で、ジオラマの中にいるような不思議な気持ちに。
燕山荘から山頂の間には「めがね岩」や「イルカ岩」などの奇岩があるほか、ライチョウに出会えるチャンスもあるので、目を凝らしてみてください!
燕岳登山とセットで楽しみたいのが、山頂の手前にある山小屋・燕山荘。2016年1月号「山と渓谷」で「泊まってよかった山小屋」全国1位に輝いたこともある人気スポットです。筆者は1泊2日で利用しましたが、人気ぶりに納得できました。
まず感動したのは、施設のきれいさ。客室やレストラン、トイレなどが山小屋とは思えないほど清潔で、スタッフの方の努力がうかがえます。ストレスなく過ごせるので、初めて山小屋泊に挑戦する人にもおすすめです。
さらに食事も絶品! 筆者が泊まった際の夕食メニューは、ハンバーグや焼き魚、筑前煮、杏仁豆腐などでした。どれもとてもおいしく、ついご飯をおかわりしてしまいました。栄養バランスが整っている食事が食べられるのもうれしいポイントです。
食材や燃料、調理方法が限られている高山で、おいしい食事を用意するのは簡単なことではありません。調理スタッフや、ふもとから食材を背負って運ぶ歩荷(ぼっか)さん、物資を空輸するヘリコプターの運転士さんのありがたみを感じます。
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