洋服選びが楽しくなる、秋がやってきます。腕時計を新調して、「秋らしい装い」に合わせて楽しむのも良いでしょう。
ここでは「気軽に楽しめる機械式腕時計」の代表格とも言える「セイコー 5スポーツ」の魅力と、注目のモデルを紹介します。
物欲系ブロガー。理系出身で首都圏在住。「物欲紳士ブログ」にて、ミドル世代メンズの視点から「長く使える愛用品との出会い」をテーマに記事を執筆中。趣味は「良いモノ」集め、カメラと写真、クルマとドライブ、旅行、革細工などのモノ作り。
「セイコー5」は、セイコーが60年代から販売を続ける機械式腕時計のブランドです。日本では発売当初から好評を博し、国内販売の中心がクオーツ製品に移ってからも、主に新興国向けに製造されてきました。
日本国内では長らく「逆輸入モデル」として知られてきた「セイコー5」。2019年には「セイコー 5スポーツ」とブランドを刷新し、よりスポーツ性やファッション性を意識したラインアップへと進化しました。
そんな新生「セイコー 5スポーツ」シリーズの基本仕様ですが、まず駆動部にはデイデイト表示(曜日表示付きカレンダー)に対応した自動巻きムーブメントを搭載。ムーブメントの動作を背面側から楽しめるシースルーバック仕様で、10気圧防水に対応しています。実用性を最重要視しつつも、同時に「機械式腕時計らしさ」も楽しめる仕様となっています。
以下では、そんな「セイコー 5スポーツ」シリーズの注目モデルをピックアップ。その魅力について解説します!
まず紹介したいのが、シリーズの基幹モデルとも言える「SKXスポーツスタイル」のダイバーズモデル。鮮やかなオレンジ色の文字盤が目をひく1本です。
本機は新生「セイコー 5スポーツ」シリーズの中核機という位置付けですが、細部のデザインは逆輸入モデルとして定評のあったダイバーズモデル「SKXシリーズ」(通称「ボーイシリーズ」、現在は廃盤)を踏襲しています。
ケース径約42mmのサイズ感や4時位置に配されたリューズ、独特なリューズガードの形状など、アイコニックな前世代機のデザインを採用した点が見どころです。鮮やかなオレンジ色の文字盤も、「オレンジボーイ」の愛称で親しまれた旧機種のカラーバリエーションを再現したもの。ダイバーズウォッチとしては個性的なカラーリングですが、「旧機種から続く、ブランドの伝統」にのっとっている点がポイントです。
「セイコー5シリーズ」と「ボーイシリーズ」という、セイコーでも人気のある2ブランドが統合した点が、新生「セイコー 5スポーツ」シリーズのポイントです。本機は、現行シリーズの成り立ちを象徴する1本だと言えるでしょう。日本製で、ケースとブレスレットはステンレス製です。豊富なラインアップから選べるカラーバリエーションもおしゃれです。
きれいめな服装と合わせる1本を探している人には、「ソリッドボーイ」の愛称で知られるシンプルな1本をおすすめします。
「SBSA048」は、ピンクゴールドをアクセントに加えた外装仕上げが上品な1本。ベースモデルは前述の「SKXスポーツスタイル」のダイバーズモデルで、ケースのデザインなどは共通です。一方、ベゼル(前面ガラス周囲の枠状の部品)は固定式となり、よりシンプルな外観となっています。ケース径は約40mmと、ダイバーズモデルよりも小径化。より腕になじみやすいサイズ感となった点もポイントです。
時分秒針やインデックス(時指標)の意匠もベースモデルのデザインを引き継いでいますが、ピンクゴールド色をあしらうことで「上品さ」が感じられる仕上がりとなっています。「きれいめコーデ」のワンポイントに最適な1本だと言えるでしょう。ケースとブレスレットはステンレス製です。
「ソリッドボーイ」のシリーズも、豊富なカラーバリエーションから選べる点が魅力です。
同じく「SKXスポーツスタイル」シリーズより、新開発のGMT機構を搭載したニューモデルを紹介します。
「SBSC003」は、前述した「ボーイシリーズ」直系のスタイルをベースに、GMTウォッチに「格上げ」された1本。本機は時分秒針に加えて赤色の24時間針を持ち、回転ベゼルには(分指標ではなく)24時間の時指標が刻まれています。これらを組み合わせることで、海外などの「第2の時刻帯」の時刻を確認することが可能です。
外観の面では「バットマン」と通称される、黒と青に塗り分けられた回転ベゼルが印象的です。5連タイプとされた金属ブレスレットはポリッシュ仕上げとサテン(艶消し)仕上げの対比も美しく、ベースモデルにはない「大人っぽさ」が感じられます。深みと鮮やかさを兼ね備えた青色の文字盤も、本機の印象を際立たせています。
ベースモデルのスポーティーさに加え、エレガントさを併せ持った「大人のセイコー 5スポーツ」とも言うべき1本となっています。ケース径は約42mm、ケースとベゼル、ブレスレットはステンレス製です。
ベーシックなコーディネートに合わせる1本を探している人には、「セイコー 5スポーツ」版のフィールドウォッチを紹介します。
「SBSA117」は、前述した「セイコー 5スポーツ」の基本スペックに、ミリタリーウォッチのスタイルを取り入れた1本。読み取り性に優れたアラビア数字のインデックスには、24時間表記も併記されています。さらにケースと黒文字盤は艶消し仕様となるなど、「ミリタリーウォッチ(フィールドウォッチ)の文法」にのっとったデザインです。
ミリタリーウォッチは「カレンダーが付かない仕様」なのが一般的ですが、本機はベースモデルと同様に、デイデイト表示に対応したカレンダーを備えます。「セイコー 5スポーツらしさ」が感じられ、実用性の高い仕様です。カレンダー部が文字盤色に合わせて「黒地に白文字」となる点も、統一感が感じられておしゃれです。
ミリタリー感に溢れたスタイルと、「セイコー 5スポーツらしい機能性」を兼ね備えた1本です。ケース径は約39mmで、日本製。ケースはステンレス製、バンドはナイロン製です。
「SBSA167」は、個性的な外観が目をひく1本。ストリートスタイルを愛する人に向けた「感度の高さ」が光るモデルです。
本機の外観でまず特徴的なのが、インデックスに分表示が用いられ、12時位置に上向きの三角形があしらわれた文字盤。これは「フリーガーウォッチ」と呼ばれる、戦闘機のパイロット向けの腕時計に用いられてきたデザインです。本機はフリーガーウォッチの個性的なデザインをベースとし、全体の色調をブラックで統一。独創性と同時に「男らしさ」が感じられる1本となっています。
デイデイト表示のカレンダーを備える実用性、10気圧防水などの基本スペックは、本機でも健在。好みのスタイルに合わせて、ラフに使い込みたい1本です。ケース径は約39mmで日本製。ケースはステンレス製、バンドはナイロン製です。
今回は、よりファッショナブルに生まれ変わった「セイコー 5スポーツ」シリーズの注目モデルを紹介しました。定番のダイバーズモデルから「大人仕様」な1本、個性派のモデルまで、さまざまな選択肢があることが分かりました。
「機械式腕時計の入門編」としても最適な「セイコー 5スポーツ」。スタイルに合わせて、あなたらしい1本を選んでください!
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