冬になると寒さと共に、寂しさや切なさがこみ上げてくることもあるのではないでしょうか。今回はそんな冬のシーズンにこそ見て欲しい「Amazonプライムの一気見アニメ」を紹介します。
青春を思い出して思わず胸が締め付けられる……そんな作品を中心にピックアップしました。最近感動が足りていないと感じているなら、ぜひチェックしてみてください。切な過ぎる展開に、きっと涙が止まらなくなるはずです。
フリーライターとして、家電、家具、アニメ等の記事を担当。大学時代から小説や脚本などの創作活動にはまり、脚本では『第33回シナリオS1グランプリ』にて奨励賞を受賞、小説では『自殺が存在しない国』(幻冬舎)を出版。なんでも書ける物書きの万事屋みたいなものを目指して活動中。最近はボクシングをやりはじめ、体重が8kg近く落ちて少し動きやすくなってきました。好きなのものは、アニメ、映画、小説、ボクシング、人間観察。好きな数字は「0」。Twitter:@kirimachannel
4人の女子高生が南極を目指して奮闘する青春劇『宇宙よりも遠い場所』。かつて南極観測隊員として活動していた小淵沢貴子の娘・報瀬(しらせ)は、母が南極で行方不明になってから、その死を受け止めきれず、周りから馬鹿にされながらも、南極へ行く夢を叶えるためにバイトをしながら必要資金を集め始めます。
そんな報瀬の姿に触発された玉木マリ(通称、キマリ)や、コンビニでバイトに励む三宅日向、高校生タレントとして活動中の白石結月の3人は報瀬の計画に賛同し、女子高生ながら南極へ行くための計画を立てて実行に移していきます。最初は無謀に思われた南極計画ですが、さまざまな出会いと友情と情熱によって道が開け、4人の女子高生は南極観測隊と共に南極へ行くことになるのですが……。
4人の少女それぞれが抱える悩みや葛藤、過去のトラウマなどが南極観測の旅の中で丁寧に描かれているのが本作の魅力の1つ。中でも報瀬の母に対する気持ちは非常に緻密に描かれており、母が愛した南極への報瀬の並々ならぬ思いには圧倒されるはず。報瀬は事あるごとに、とある宛先にメールを送り続けているのですが、その伏線が最後にとてつもない感動と共に回収されるので、ぜひ最後まで見続けてくださいね。
また本作は南極観測隊の活動をリアルに描いているという点でも魅力的です。南極観測のための訓練、南極への航行ルート、船内での生活、現地での活動など専門的な内容が分かりやすく丁寧に表現されているので、好奇心が刺激されてワクワクするはずです。
時間逆向を繰り返しながら、過去の未解決事件を解明していくサスペンス『僕だけがいない街』。売れない漫画家・藤沼悟は、悪いことが起こる直前に時間が巻き戻る"リバイバル”という不思議な能力を持つ青年です。
特殊な能力に悩まされながらも日常を過ごしていた悟でしたが、ある日突然とてつもない悲劇に遭遇します。その直後、悟の能力”リバイバル”が発動。目を覚ますと眼前には雪景色が広がっており、しかも目線がやたらと低い……。それもそのはず悟が飛ばされたのは、悟が小学生だった頃の昭和63年の北海道だったのです。
悟は過去を追体験しながら、小学生時代に起こった少女誘拐事件を思い出し、その解決に奔走するようになります。誘拐事件の被害者でありクラスメイトの雛月加代と接触を図り、彼女が行方不明となるXデーに向けて対策を練り、未来を変えようと動き始めるのですが予想外の事態が悟と加代に降りかかります。
緻密に張りめぐらされた伏線と、それを回収していく見事なストーリーテリングに驚かされる作品です。本作のタイトルの意味も物語へ深く関わっており、最終的にしっかりタイトル回収されるので、その点も見どころとなっています。
また本作は北海道の苫小牧が舞台なので、学校でスピードスケートが行われる他、方言での会話が聞けたり、美しい雪景色が見られたりと、北海道ならではの情感が味わえます。さらに誘拐事件の被害者・加代の抱える寂しさや悲しみが雪と共に表現され、雪の持つ冷たさも同時に感じられる作品です。
寒さと悲劇の中にいるからこそ、より一層に温かく感じられる悟と加代の2人の恋に似た関係性も魅力の1つとなっています。加代の凍り付いた心が少しずつ溶かされ、優しさに包まれていく姿に胸を打たれること間違いなしです。
2024年1月から第2期の放送がスタートした今注目のラブコメ作品『僕の心のヤバイやつ』。猟奇本が愛読書の中二病男子・市川京太郎と、中学生ながら雑誌のモデルとして活躍する少し天然な美少女・山田杏奈の2人による甘酸っぱさ全開の恋模様を描いた物語です。
最初は図書室の本棚の隙間から山田の様子を実況するだけだった市川ですが、ひょんなことから接点が増え、少しずつ心の距離も近づいていきます。そして市川の一方的な憧れだったはずの関係が、とある行動から変化し始め、山田も市川を意識し始めることに……。
本作にはクリスマスイブの渋谷デートや初詣など、冬ならではのシーンが多数登場します。2人寄り添いながらイルミネーションを眺めたり、初詣では腕のケガのせいで合掌ができない市川を見て、山田が意外な行動で市川をドキドキさせたりと、見どころ満載です。
特に第2期からは3学期がスタートするので、冬の場面がメインに描かれます。山田が無くした大事なストラップを、降り積もった雪をかき分けながら必死で探したり、山田の家に初めて上がり一緒に鍋を食べたり、バレンタインイベントがあったりと、冬ならではのイベントが目白押しで、その都度彼らの初々しい姿に胸キュンしてしまいます。
第1期を一気見したら、ぜひ第2期も追っかけで見てみてください。本編はさることながら、オープニングも1月27日時点ですでに280万回再生されており、非常に好評です。あまりにエモい歌と画作りに、ハートをつかまれてしまうこと間違いなし。第2期に入り2人の関係が進展するのか後退するのか、不器用過ぎる2人の恋路に要注目です。
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