全国各地で開催されている日本最大級のアウトドアイベント「アウトドアデイジャパン」。今回は、3月30日、31日に代々木公園(東京都渋谷区)で開催されたアウトドアデイジャパン東京で見つけた、ソロキャンプ向けの新製品を紹介します。
モーターサイクル&自転車ジャーナリスト。短大卒業後、好きが高じて二輪雑誌の編集プロダクションに就職し、6年の経験を積んだのちフリーランスへ。ニューモデルの試乗記事だけでもこれまでに1500本以上執筆し、現在進行形で増加中だ。また、中学〜工高時代はロードバイクにものめりこんでいたことから、10年前から自転車雑誌にも寄稿している。キャンプツーリングも古くからの趣味の一つであり、アウトドア系ギアにも明るい。
最初に紹介するのは、新富士バーナーのアウトドアブランド「SOTO」のシングルバーナーです。SOTOのシングルバーナーと言えば、2008年の発売以来、大人気となっている「ST-310 レギュレーターストーブ」という商品があり、筆者は3年前から愛用しています。
新たに登場した「ST-350 レギュレーターストーブTriTrail 9900円(税込、以下同)」は、ST-310の330gに対して約135gと重さは半分以下で、しかも収納サイズは約42%もコンパクトなのです。
発熱量は2.6kWで、ST-310の2.9kWよりもわずかに低いのですが、脚を兼ねるゴトクを1本減らした上で材質をチタンにするなどして、大幅な軽量化を達成しています。自転車によるキャンプツーリングや縦走登山など、少しでも荷物の重量を減らしたいキャンパーにとってはかなり魅力的な製品と言えるでしょう。
なお、ST-350と同時に発売される新型のカセットボンベは、OD缶と同等の成分を充填することで、寒冷地でも比較的安定して使えるのがポイントです。一般的なCB缶と同じサイズの「ST-712」が1本550円。長さを186mmから120mmへと短くしたコンパクトな「ST-711」は495円です。
続いて紹介するのは、バイクのカスタムパーツメーカーであるデイトナの新製品「マエヒロシェルター 標準価格:2万1780円」です。
ソロ用のテントは前室が小さいものが多く、特にウルトラライト系はシューズを置くのがやっとという製品も少なくありません。雨の日に煮炊きをしたり、真夏に日差しを遮って快適に過ごしたりするには、前室の大きなテントを選ぶかタープを併設するしかありません。
マエヒロシェルターは、そうした悩みを一挙に解決する画期的なアイテムです。アーチ状のアルミポールによるドーム型のシェルターで、一般的なサイズのソロ用ドームテントと組み合わせると、広大なリビングスペースが生まれます。
同様のことはタープでも実現可能ですが、小川張りというやや難しい設営方法が求められる上に、風に弱いというデメリットも。それに対してマエヒロシェルターはドーム型ですので、風に強い傾向にあります。
オプションのアルミポール100を追加すれば、単独でシェルターとして使うことも可能ですので、タープ泊もできそうです。何よりうれしいのは、収納サイズが44(長さ)×10(直径)cm、重さが約1.35kgと、非常に軽量コンパクトなことです。これならバイクによるキャンプツーリングでも大きな負担増にはならないでしょう。
最後に紹介するのは、キャンプのみならずアウトドア全般で活躍する蚊取りアイテム「カノクス 4950円」です。ライフスタイルブランドの「braaa(ブラー)」と、殺虫剤メーカーのKINCHO(キンチョー:大日本除虫菊)が共同開発したもので、上下に亜鉛合金製のカラビナを配したタフなデザインがポイント。耐荷重は5kgとなっています。
発売されたのは2023年5月下旬で、当初はブラックとアイボリーの2色展開でした。2024年はカーキを追加し3色展開となります。使用する薬剤カートリッジはKINCHOの「おでかけカトリス」シリーズと共通ですし、バッテリーは単4アルカリ乾電池×2本ですので、どちらも入手しやすいのがうれしいですね。
スイッチをオンにすると薬剤カートリッジが回転し、その遠心力と撹拌(かくはん)気流によって有効成分が効率良く広がります。屋内でしたら広さ10畳まで対応できるとのことなので、効果はかなり期待できそうです。また、火や煙が出ないので安全性が高いのも魅力でしょう。
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