日本IBM、「30分で情報共有体制を構築できます」中堅企業向けのグループウェア製品群を発表

» 2009年09月08日 00時00分 公開
[内野宏信,@IT]

 日本IBMは9月8日、中堅企業向けのグループウェア製品群「IBM Lotus Foundations」を発表した。シリーズの中心となる「IBM Lotus Foundations Start 1.1」は、グループウェア機能やファイル共有機能などをワンストップで提供する製品で、導入から最短30分で運用開始できるという。

 IBM Lotus Foundationsは、従業員数300人以下の中堅・中小企業を想定し、導入のしやすさ、使いやすさを追求した製品群。グループウェア機能を提供する「IBM Lotus Foundations Start 1.1」をはじめ、テキスト/ボイスチャット、在席確認機能などを追加できる「IBM Lotus Foundations Reach 1.1」、既存のNotes/Dominoユーザーが別の拠点にシステム拡張する際、Lotus Notes/Dominoサーバから必要な設定情報を自動的にコピーすることで、通常導入に比べ導入工数を40%削減できる「IBM Lotus Foundations Branch Office Server 1.1」などで構成する。

 このうち、IBM Lotus Foundations Start 1.1はシンプルな設定画面を持ち、約30分でセットアップを完了、すぐに運用開始できるという。電子メール、カレンダー、掲示板といったグループウェア機能やファイル共有機能のほか、自動バックアップ&リカバリ機能、リモートアクセス機能、セキュリティソフトなども組み込んでおり、「グループウェア製品として求められる機能をワンストップで提供する」(日本IBM ソフトウェア事業 ロータス事業部 事業部長の三浦美穂氏)。

写真 IBM Lotus Foundations Start 1.1のシンプルな設定画面

 三浦氏は「現在、弊社ではスマートに働く環境を提案する『Smarter Planet』という取り組みを推進しているが、本製品も中堅・中小企業にとっての“働き方変革”を目指して開発した。豊富な機能をはじめ、専任の管理者が不要という手軽さ、使いやすさをアピールして、今年度中に100社以上への販売を目指したい」と解説した。

 ただ、近年はコスト削減や効率化という観点から、SaaSやクラウドのサービスに注目し、“自前のシステムを持たない”ニーズも高まっている。三浦氏はこの点にも触れ、「小規模の企業でも、独自にカスタマイズしたアプリケーションをNotes/Dominoで使いたいというニーズや、セキュリティ上、自社データを外部に出したくないという要望も多い。手間なく、低コストで運用できるよう配慮しつつ、自社保有のスタイルとしたことには、そうしたニーズに応える意味もある」と解説した。

 価格は、IBM Lotus Foundations Start 1.1が1ユーザー当たり2万1400円、IBM Lotus Foundations Reach 1.1が1ユーザー当たり1万100円。IBM Lotus Foundations Branch Office Server 1.1は1サーバ当たり47万1900円(以上、税抜き価格)。ただ、「販売パートナー各社からの購入分については、2009年内に限り、特別割引価格を用意している」(三浦氏)という。

 なお、IBM Lotus Foundationsは通常のx86サーバに搭載できるが、事前にOSを導入済みで、いっそう手間なく運用開始可能とした専用ハードウェア「IBM Lotus Foundations サーバ 1.1」も2009年9月24日から25万円(税抜き)で提供する。

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