「Mac mini」はブラシメタルの、四角い外観で角が丸くなっているスタイル。Apple ACパワーアダプタに近い外観だ。スロットローディングのCD-RW/DVD-ROMコンボドライブ、USB 2.0、FireWire 400、DVI、VGAポートを持つ。「スイッチャーにならない言い訳は、もう通用しない」とジョブズ氏。
2モデルあり、1.25GHZのG4、40Gバイトのモデルが499ドル、1.42GHz G4、80Gバイトのモデルは599ドルとなっている。
iTunes Music Storeでは、これまでに2億3000万曲が販売された。ジョブズ氏は、いまの勢いでいくと、Appleは年間で12億5000万曲を販売することになるという。これは、オンライン音楽市場において70%のシェアとなる。iTunes Music Storeプリペイドカードも100万以上を売り上げたという。
2004年のホリデーシーズン(10〜12月期)で、Appleは450万台のiPodを販売した。前年の同じ時期には73万3000台だった。対前年比で500%の伸びだ。これで、Appleはこれまでに1000万台のiPodを販売、そのうち820万台を2004年に販売したことになる。
大台を記念するiPod(2004年12月16日製造)を持ったジョブズ氏は、「1000万台のiPod」と強調し、「ありがとう」と述べた。
iPodエコノミーも拡大しており、400以上のアクセサリーが生まれているとジョブズ氏。その1つがBMWだが、ほかの自動車メーカーにも拡大する。
Mercedes Benz、日産、Volvo、ScionがiPodアダプターを2005年には工場出荷時のカーステレオに搭載すると発表。Alfa RomeoとFerrariも同様だという。Mercedesは今年のショウにも出展しており、SLKとCLSモデルにiPodコントロールを組み込んでいる。
ジョブズ氏はiTunesを搭載したMotorolaの携帯電話についても言及したが、デモは行われなかった。
Apple Computerの最新デジタル音楽デバイス「iPod shuffle」は長細く薄い四角形で、角が丸められたデザインだ。トップにヘッドフォンジャックがある。全体は白で、iPodやiPod miniのクリックホイールのようなデザインの丸いボタンインタフェースが配置されている。ガムのパックよりも小さく、重さは22グラム。512Mバイトが99ドルで、1Gバイトは149ドル。ジョブズ氏によれば、このデバイスは「シャッフル」という考えから生まれたという。99ドルという価格設定は大きな拍手を浴びた。
「本日から工場出荷を開始する」とジョブズ氏は宣言した。
下部にはUSB 2.0コネクターが隠されている。開いてPCかMacのポートに差し込む。付属のネックストラップを用いれば。Appleによれば、iPod shuffleのバッテリーは1回の充電で12時間利用可能という。
「オートフィル」は、iTunes 4.7.1の新しい機能で、iPod shuffleに合わせたプレイリストを自動的に作成する。
iPodの市場占有率は2004年1月の31%から65%に上がっているが、フラッシュメモリベースの音楽プレーヤーは63%から29%へと落ち込んでいる。「iPod miniが功を奏した」とジョブズ氏は語る。Appleの次のステップはフラッシュ市場だと同氏は言い添えた。
楽曲の「シャッフル」は、ポータブル音楽リスナーが、自分の所有する曲を聴くときの非常にポピュラーなやり方だとジョブズ氏は述べ、そこから名前を取ったという。
iPod shuffleはUSBストレージとしても利用でき、環境設定でストレージと音楽の利用領域を設定することもできる。
Appleは29ドルのアクセサリーを4種類紹介した。アームバンド、ドック、スポーツケース、20時間プレイ可能なオプションバッテリーが4週間以内に出荷される予定。iPod shuffleの新しいテレビコマーシャルも紹介された。
iPod shuffleについては「早くみなさんの反応を知りたい。われわれと同じくらい好きになってくれると期待している」とジョブズ氏。サンフランシスコのApple Storeには在庫があるという噂を聞いた、と同氏は述べた。
ジョブズ氏は最後にApple従業員をねぎらい、聴衆は満足して拍手を続けた。基調講演のオーディエンスに向けて、最後に「ごほうび」としてジョン・メイヤーが“Daughters”を披露して、基調講演は終了した。
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