デジタルオーディオプレーヤーの人気は高く、昨年末に初めての1台を購入した人も多いだろう。しかし、ただ漠然と使っているだけでは、その能力を100%発揮させることは難しい。ここでは使いこなす上でのキホンを再確認するとともに、これからの購入を考えている人へ、製品選びのポイントを伝授しよう。
デジタルオーディオプレーヤーがますます人気だ。各社から多種多彩な製品が登場したほか、1Gバイトのメモリを搭載した製品ですら1万円程度で購入できるようになるなどより身近な存在となったこともあり、年末のボーナス時期にポータブルMDから乗り換えたという人も多いだろう。
CD/MDプレーヤーに比べ、「多くの楽曲を持ち運べる」「小型軽量」など多くのメリットを持つデジタルオーディオプレーヤーだが、単純にメディアをセットするだけという前者に比べると、CDをリッピング/エンコードをしたうえで転送する必要があるなど、一手間かかかることは間違いない。
各社ともに丁寧な説明書を用意したり、ソフトウェアの操作性を高めるなどして、その「一手間」を軽減する努力を重ねているが、ただ漠然と使っているだけでは、デジタルオーディオプレーヤーの特徴を100%引き出すことは難しい。ここでは、デジタルオーディオプレーヤーを120%使いこなすために押さえておくべきポイントをいくつか紹介しよう。
デジタルオーディオプレーヤーで音楽を楽しむ際、楽曲の入手先としてまず挙がるのがCDだが、利用に先立って、まずはCDの楽曲をどのようなファイル形式にして(エンコードして)転送するかを決めなくてはならない。
一口にファイル形式といっても、代表的なものを挙げるだけでMP3(MPEG Audio Layer-3)、WMA(Windows Media Audio)、AAC(Advanced Audio Coding)、ATRAC3(Adaptive TRansform Acoustic Coding 3)、Ogg Vorbisなどがある。それぞれの特徴を簡単にまとめると以下のようになる。
このように、各種のファイル形式にはそれぞれの特徴がある。選択をする際に最も大切なのは、「自分の持っているデジタルオーディオプレーヤーが対応しているか」だが、最近のデジタルオーディオプレーヤーは複数のファイル形式をサポート(複数ファイル形式を同時に利用することも可能だ)するものがほとんどであり、あまり神経質になることはない。
各社の主なデジタルオーディオプレーヤーの対応ファイル形式 |
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YP-U1Z | MP3、WMA、WAV、ASF、OGG |
iPod nano(MA002J/A) | AAC、MP3、Audible、Apple Lossless、WAV、AIFF |
ウォークマン(NW-A608) | MP3、ATRAC |
D・snap Audio(SV-SD350V) | AAC/WMA/MP3(SD-Audio規格準拠) |
irivwer N11 | MP3、WMA、OGG |
iAUDIO U2 | MP3、WMA、ASF、WAV |
ただ、これらのファイル形式はCDからの変換時に音を“間引く”ことによって容量を低く抑えている。そのために音質を追求するならビットレート(クオリティレベル)は上げざるを得ない。ビットレートを上げるとファイルサイズはどうしても大きくなってしまい、あまり高い設定にしてしまうと、「手持ちのデジタルオーディオプレーヤーに思ったほど曲数が入らない」という事態にもなりかねない。
ちなみに、4分47秒の楽曲をビットレートを128kbpsに揃えた状態でMP3/AAC/ATRAC3plus/WMA/OGGの各ファイル形式にエンコードしてみたところ、結果は次のようになった。
ファイル形式とファイルサイズの関係 |
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ファイル形式(ビットレート) | ファイルサイズ | 使用ソフト |
MP3/128kbps | 4.49Mバイト | Windows Media Player 10 |
AAC/128kbps | 4.51Mバイト | iTunes 4.9 |
ATRAC3plus/128kbps | 4.51Mバイト | SonicStage 3.4 |
WMA/128kbps | 4.53Mバイト | Windows Media Player 10 |
QGG/Q4(128kbps) | 4.37Mバイト | Samsung Media Studio |
このようにビットレートを揃えた場合ではOGGの圧縮率の高さが目立つが、圧縮率を高めると言うことは音質を劣化させるということとイコールであり、どこまで圧縮率を高めるかは個人の好みにも左右される。どのファイル形式でどのくらいの音質ならば満足できるか、その設定ならば持っているデジタルオーディオプレーヤーに何曲収納できるかなど、総合的なバランスを考え、最適なファイル形式、ビットレートを探り出して欲しい。
ファイルが用意できたところで、次はそのファイルをデジタルオーディオプレーヤーに転送することとなる。多くの製品には楽曲管理機能に加えて、転送機能を持ったライブラリソフトが添付されており、CDからのリッピング/管理/転送がワンストップで行えるようになっている。
ここでひとつ気を付けておきたいところがある。いくつかのライブラリソフトは音源が自分で購入したCDであっても、著作権保護の観点から、ライブラリとプレーヤーを1対1の関係にすることだ。その場合、自宅のデスクトップPCでライブラリを構築、デジタルオーディオプレーヤーに転送して外出していたら、モバイルPCを携帯していても、外出先で購入したCDから楽曲を追加することはできない。
そうした場合に役立つのが、マスストレージクラスに対応し、ドラッグ&ドロップでの楽曲転送が可能なデジタルオーディオプレーヤーだ。曲ファイルを自分で指定し、直接ファイル操作を行わなくてはならないという手間は発生するが、どのPCにあるファイルも取り込んで再生できるというメリットもある。また、製品添付のライブラリソフトの操作感覚に馴染めない場合にも、この方法は有効だ。
デジタルオーディオプレーヤーを利用する上での2大前提、「ファイル形式」と「転送」について再確認するべき点を挙げてみたが、ここからはこれからデジタルオーディオプレーヤーを購入したいと考えている人は何を選択のポイントとすべきかを考えてみよう。
最近では動画再生の可能な製品も登場するようになっているが、“ポータブルオーディオ”プレーヤーとしての製品選びを考えるならば、本体サイズや携帯製品としての機能性に注目したい。多機能・大容量であっても、日常持ち歩くことを考えればサイズは小さい方が良いに越したことはないし、ボタン配置などが練り込まれていなければ、使いにくいだけで結局は携帯しなくなってしまうからだ。
日本サムスンのフラッシュメモリプレーヤー「YP-U1Z」「YP-C1」はいずれも手のひらにすっぽりと収まるほどのスリムボディ。いずれも本体前面には液晶画面を備えており、ステータス確認も容易なほか、ボタン配置も自然で通勤の電車内などでもスムーズな操作が可能だ。
YP-C1のボディはやや大柄だが、電源に入手性の高い単三形乾電池を使用しており、旅先での電池切れにも容易に対応できる。電池1本で42時間連続再生可能というスタミナぶりも頼もしい。YP-U1Zは回転式のUSBコネクタを備えており、USBフラッシュメモリとしても便利に利用できる。いずれもドラッグ&ドロップでの転送に対応しているので、ひとつのライブラリをベースに、日々の通勤にはUSBフラッシュメモリ兼用としてYP-U1Z、旅行の際にはYP-C1と使い分けるのもいいだろう。
こうした機能面はもちろんだが、毎日身につけるモノとしてのデザイン性も重視したい。YP-C1とYP-U1Zはつややかな白を基調としたシンプルな「エモーショナルデザイン」が施されており、誰にとっても違和感なく受け入れられるだろう。
デジタルオーディオプレーヤーは、ポータブルCDやMDとはまったく違った音楽体験を提供してくれる。既に購入している人はファイル形式や転送についてなどのキホンを再確認し、これからの購入を考えている人は、自分に必要な機能やデザインをよく考えた製品選びをしてもらいたい。
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提供:日本サムスン株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年3月31日