チェックアウト不可能の謎の部屋――「1408号室」:本山由樹子の新作劇場
スティーヴン・キングの短編を映画化したパニック・ホラー。絶対入ってはいけない1408号室の秘密とは? 忠告を無視してチェックインしたオカルト作家の運命は?
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スティーヴン・キング原作のスリラー・ホラー「1408号室」が3月20日にBlu-ray Disc化。特典はオリジナル劇場予告、日本版劇場予告、「1408号室」の秘密、ジョン・キューザック in 1408号室WEBフィーチャレット、「1408号室」の裏側WEBフィーチャレット、未公開映像、3種類の別バージョンエンディングなどを収録している。
マイク(ジョン・キューサック)は幽霊ホテルや心霊スポットとされる場所に赴き、そのルポを本にするオカルト作家。ある日、彼のもとにニューヨークのドルフィンホテルから1通のハガキが届く。差出不明のそのハガキには「絶対に1408号室に入ってはいけない」という謎のメッセージが綴られていた。好奇心にかられたマイクはホテルの支配人マイク(サミュエル・L・ジャクソン)の執ようななまでの忠告を無視し、1408号室の扉を開けてしまう。
支配人いわく「この部屋に入って1時間もった人間はいない」という1408号室。今まで56人もの宿泊客がここで命を落としたと聞けば、フツーの人であれば宿泊するどころか、近寄ることさえも嫌だろう。だがマイクは入ってしまう。
部屋に入ってからしばらくするとカーペンターズの「愛のプレリュード」がラジオ付きの時計から流れてくる。その瞬間から恐怖の1時間が幕を開けた。過去に部屋で死んだ亡霊がマイクの目の前で自殺を繰り返し、さらにはマイクの死んだ娘の亡霊まで出てくる。マイクの弱点を知っているかのように攻撃を仕掛けてくる1408号室。果たしてマイケルは無事チェックアウトできるのだろうか?
マイクを演じるのは「アイデンティティー」「さよなら。いつかわかること」のジョン・キューザック。ほとんど1人芝居だが、彼の精神が壊れていくさまにハラハラドキドキさせられっぱなし。幾度となく、しかも突然流れる「愛のプレリュード」が不気味さを増長させている。この曲がこんな使われ方をするのも気の毒だが。
後半ややダレるものの、サミュエル演じるホテル支配人の思わせぶりな態度、そして1408号室の正体(現象)を明かさない、というよりも誰にも説明できないという展開もなかなか新鮮だ。神経を消耗するので、体力・気力があるときに鑑賞することをおススメします。
関連サイト:http://room1408.jp/(公式サイト)
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