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パナソニックはTVだけの会社じゃない――津賀一宏社長講演2013 International CES(3/3 ページ)

北米ではテレビメーカーとしてのイメージが強いパナソニックが、いかにそのイメージから脱却できるか。津賀一社長の基調講演では、6つのポイントを挙げて丁寧な説明が行われた。

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機内でのエンタテインメントを提供〜Your Journey、Your Community

 「Your Journey」では航空会社との取り組みについて紹介。275の航空会社、5000機以上の飛行機にパナソニックの機内エンターテインメントシステムが採用されており、大勢の乗客に楽しんでもらっていること、2013年には1600機以上の飛行機にインターネット接続が可能なシステムを納入予定であることなどを話した。特にユナイテッド航空はパナソニックの最大のパートナーであるという。

 「Your Community」では、オリンピックやプロ・アマチュアスポーツなどさまざまなコミュニティをパナソニックのソリューションが支援していることを紹介。ビデオメッセージでは女子サッカー米国代表のアビー・ワンバック選手とアレックス・モーガン選手が登場し、ロンドンオリンピックの3D放送についてコメントした。また、東京スカイツリーのLED照明や、藤沢市に建設しているスマートタウンの取り組みについても紹介した。

 また、パナソニックノースアメリカの本社ビルをニューアーク市に移転するということで、ニューアーク市の市長が登場した。新しい本社ビルでは環境技術を導入し、エコなビルになるという。

ユナイテッド航空を筆頭に、世界中のさまざまな航空会社に機内エンターテインメントシステムを提供(左)。昨年オープンした東京スカイツリーのライトアップソリューションもてがけている。LED照明を使ったライトアップとしては世界最大級(中)。女子サッカー米国代表からメッセージ(右)

 1時間にわたる講演の最後、津賀氏は「今日は、パナソニックのビジョンをお伝えした。今日の内容は、皆さんが知っているパナソニックとは違ったかもしれない。しかし、われわれのビジョンとは、よりよい世界をつくっていくこと。われわれに求められる変革の必要性は非常に大きい。100年前、創業者の松下幸之助が創業して以来、われわれの基本理念は変わっていない。パナソニックは今後も、"Engineering a better world for you"を実践していく」としてスピーチを締めくくった。


 冒頭に書いたとおり、今回の講演は「テレビだけではないパナソニック」を伝えることが狙いというだけあって、1時間以上にわたってかなり丁寧にパナソニックのさまざまな事業内容が紹介されていた。日本人にとって、パナソニックが総合電機メーカーであり、さまざまなB to C、B to Bソリューションを手がけていることは常識だ。しかし米国ではそうではないこと、テレビ以外でも存在感を発揮していこうという意思が感じられた講演だった。

基調講演ではあまり触れられていなかったが、パナソニックは今後、北米市場で理美容製品群や白物家電の商品展開を強化していく方針だ。CESのパナソニックブースに白物家電が展示されたのは今回が初めてだという

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