NHK、最新の8Kコンテンツと開発機器を「NAB2015」に出展――世界最小13.3インチの8K有機ELディスプレイも
NHKは、4月13日から米ラスベガスのLVCC(ラスベガスコンベンションセンター)で開催される世界最大の放送機器展「NAB2015」に最新の8Kコンテンツと制作機器、ディスプレイなどを出展する。
NHKは、4月13日から米ラスベガスのLVCC(ラスベガスコンベンションセンター)で開催される世界最大の放送機器展「NAB2015」に最新の8Kコンテンツと制作機器、ディスプレイなどを出展する。
ブースには、350インチの8Kシアターを設置し、超高精細映像と22.2chの3次元音響をアピール。富士山や和太鼓、FIFAワールドカップなどの映像に加え、8K初となるフルCGを駆使した宇宙、きらびやかなファッションショー(TOKYO GIRLS COLLECTION 2015 SPRING/SUMMER)の模様などを上映する。
また技術展示では、より実用的になった8K制作機器やディスプレイ、8K放送の新しい多重化方式などを展示。カメラでは使いやすさを重視した軽量の新型8Kカメラ2種のほか、新型の8K録画再生機、スピーカー一体型の8Kディスプレイなどを披露する。これには、8Kでは世界最小となる13.3インチの有機ELディスプレイも含まれるという。
一方、日本における8K放送の多重化方式となるMMT(MPEG Media Transport)を使ったサービス例も展示。放送からの情報とインターネット経由の情報を同じテレビ画面内で同期して表示させることができるため、マルチビューやモバイル端末との連携など、多彩なサービスが可能になる。
このほか、8Kを毎秒120コマで撮影する8K/120Hz製作システム、異なるチャンネル数のコンテンツ間でも聴覚上の音の大きさを数値化し、均一に保つための22.2ch対応ラウドネスメーターなども展示する予定だ。
NAB2015の開催期間は4月13日〜16日の4日間。NHKブースはLVCCノースホール「N8933」“NAB Labs Futures Park”内に設けられる。
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