とりあえずハイレゾを体験してみたい――手持ちのスマートフォンを活用しよう!:ハイレゾスタートガイド(1)(3/3 ページ)
ハイレゾをカジュアルに楽しむための入門編として、まず手持ちのスマートフォンを活用する方法を提案したい。機器の追加でiPhoneも立派なハイレゾプレイヤーになるのだ。あわせてオススメのイヤフォンもピックアップ。
スペック的にハイレゾ対応であり、価格とのバランスも良い製品を挙げるならラディウスの「HP-NHR11」なども良い選択肢に入だろう。最近ではNTTドコモがアマダナとのコラボによるハイレゾ対応のイヤホンを発表したほか、ソフトバンクのオリジナルブランド「SoftBank SELECTION」からもハイレゾ対応のイヤフォン「SE-5000HR」が発売を予定している。いずれも1万円を切るお手頃価格だ。
周波数特性は日本オーディオ協会の定義に到達していないものの、1万円前後で購入することができて、サウンド的にはたいへん魅力にあふれるハイコストパフォーマンスな人気のイヤフォンも紹介しておこう。例えばゼンハイザーの「MOMENTUM In-Ear」。ドイツを代表するプレミアムヘッドフォンブランドのプレミアムシリーズ「MOMENTUM」初のイヤフォンでありながら、実売価格1万2000円前後で購入が可能。解像感が高く、クリアな中高域とスピーディーな低域を特徴としている。
ハイエンドヘッドフォンといえば定番のブランドであるシュアのスタンダードモデル「SE215」もぜひ試したいイヤフォンだ。力強く肉厚な中低域が特徴。ロック・ポップス系のサウンドとも非常に相性が良い。実売価格は1万2000円前後。他にもスコットランドに拠点を構えるブランド、RHAのエントリーモデル「S500」は実売6000円程度(税別)という手頃な価格ながら、自社開発のマイクロダイナミックドライバーを搭載し、ハイレゾの繊細なニュアンスを丁寧に引き出すイヤフォン。アルミ筐体の上品な質感も楽しめる。カラフルなデザインに、リッチなボーカルやメロディラインの再現力を備えたイタリアのブランドCarot Oneのイヤフォン「TITTA」もヒットモデルだ。実売価格は7000円前後。
ノイズキャンセリング対応のハイレゾ対応ヘッドフォンも登場
ハイレゾの普及拡大にともない、ハイレゾ対応イヤフォンのコンセプトやキャラクターも多様化している。ソニーからはこの秋、ハイレゾ対応で初めてノイズキャンセリング機能を搭載したイヤフォン「h.ear in NC/MDR-EX750NA」が登場。アウトドアで聴くハイレゾにより深く没入できる、スマートフォンリスニングにも最適なイヤフォンだ。ダンスミュージックやエレクトロ系のジャンルにもハイレゾ対応の音源が増えつつある。クリアで力強い低域のリズムを味わうなら、専用設計の「DUAL PHASE PUSH-PULL DRIVERS」の搭載により、重厚かつ解像感の高い低域を再現するオーディオテクニカのイヤフォン“SOLID BASS”「ATH-CKS1100」も要注目だ。
ハイレゾを取りあえず体験してみたい、あるいは外出先などでカジュアルに楽しみたいのであれば、ハイレゾ対応のスマートフォンがおすすめだ。けれども当然ながら、スマートフォンは電話としての重要な役割を備えるデバイスだ。音楽を聴けば聴くほどバッテリーは消耗するし、毎日の充電は欠かせない。さらに音楽を聴いている最中に電話がかってくることもある。「ハイレゾの音の良さは実感できた。だからもっとじっくりと集中して聴いてみたい」と、次のステップを模索している方々のために、次回は「ハイレゾ対応の単体ポータブルオーディオプレーヤー」の使いこなし方や、いまおすすめのモデルをご紹介しよう。
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