滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」
ミーレのチーフデザイナーが考える新しいキッチンのカタチ(1/4 ページ)
1899年の創業以来、「IMMER BESSER」(常により良いものを)という理念の元で数多くの家電を生み出してきたドイツの高級家電メーカー、Miele(ミーレ)。同社は昨年、オーブンなどのビルトイン調理機器をフルモデルチェンジし、先に発売していた食器洗い乾燥機を合わせて「Generation 6000シリーズ」を完成させた。
「Generation 6000シリーズ」は、全製品のフロントパネルに一貫したデザインを採用し、操作パネルの大きさも共通化するなど、キッチンのトータルコーディネートを想定した製品群になっている。無駄をそぎ落としたシンプルなデザインが目をひくが、一方でスマートフォンのように画面のタッチやスワイプで直感的に操作することができる「Mタッチ操作パネル」(オーブンの上位モデルに採用)や、ノックするとドアが半開きになる「Knock 2 Open」(食洗機に採用)など、最新技術を駆使した提案も多い。今回は、「Generation 6000シリーズ」のチーフ・デザイナーを務めるイェンス・コイネケ氏に、ミーレの考えるデザインについて詳しい話を聞いていこう。
主張し過ぎないデザイン
――最初に製品をデザインする上で大切にしていることを教えてください
コイネケ氏:ミーレでは、常にデザインでブランド価値を高めることを重視しています。ブランド価値とは信頼性、品質、そして長く愛せるということ。さらには耐久性も。そういった要素が最終的に人を魅了するミーレならではの、“タイムレス”や“エレガンス”といったキーワードにつながるからです。
また常に意識しているのは、“主張しすぎないこと”です。どの製品のデザインをみても、すごく落ち着いて、エレガントなものになっています。
――それは製品のどういった点に反映されているのでしょう
コイネケ氏:例えば「Generation 6000 シリーズ」については、実はステンレススティールの部分を従来よりも少なくすることで、よりエレガントさを強調しました。前シリーズ「Generation 5000 シリーズ」と比べると一目瞭然ですが、ステンレススティールの素材をふんだんに使っていたのですが、今回は見た目にももう少し軽量な印象で、デザイン的にも少し繊細になっていると思います。
――なぜステンレススティールを減らすことがエレガンスさを強調することにつながるのでしょうか?
コイネケ氏:ステンレススティールを使うことは、保守的な感じの方に好まれる傾向があるとミーレでは考えています。ステンレススティールは業務用やプロフェッショナルな精緻性を感じさせる素材で、欧州ではビルトイン家電にすでにありがちなイメージです。欧州では「Generation 6000 シリーズ」の中に、下の「セカンドライン」(日本では未発売)があり、そちらには実際ステンレススティールが数多く使われています。よりマスな製品を届けるという目的の上ではいいと思います
――「Generation 6000 シリーズ」はトップラインだから、よりデザイン的により高みへと進化させつつ、ミーレの歴史が受け継ぐエレガンスさを強調したということですね?
コイネケ氏:そうですね。ただ、それだけではなく、時代時代において新しい技術やトレンドもデザインしていかなければなりません。そこで今回はビルトイン調理家電に共通する「Mタッチ」という新しいインタフェースを採用しました。もちろん、これまでののようにノブを使ったインタフェースの良さもありますから、「Mタッチ」をデザインする上では、さまざまなユーザーを観察しました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」
モノ雑誌で白物家電を約10年担当し、メーカーからの信頼も厚いフリーランスライター、滝田勝紀(たきたまさき)氏が最新家電のスゴイ技術を紹介するインタビュー連載。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
2
iPhone 18シリーズ発表、今年はPro・Pro Maxのみ なんと“無印”なし 価格は21万9800円から
-
3
「iPhone Duo」発表 Apple初の折りたたみスマホ 36万4800円から
-
4
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
-
5
早すぎる 「めっちゃカメレオン」Switch 2版、即日10万本突破
-
6
「ペンギンを返して」 Suica新キャラ候補3案公開でSNSに戸惑いの声 一般投票は8日から
-
7
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
8
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
9
「ランジェリーパープルじゃない」「買おうと思ってたのに」 iPhone 18 Pro/Pro Maxの色に落胆の声
-
10
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR