マイクロフォーサーズで常用しやすい標準ズーム――パナソニック「LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.」:交換レンズ百景(2/2 ページ)
サイズを優先した薄型の標準ズームより画質がよく、F2.8通しのハイエンド標準ズームより軽くて価格もリーズナブル。そんな使い勝手がよくてコストパフォーマンスが高いレンズが登場した。普段の撮影はこれ1本でだいたい済んでしまう万能さが魅力だ。
箱根登山鉄道。単線なので駅ですれ違う必要がある。それを待っている様子をローアングルで。
望遠で香箱座りをしていたハチワレ猫を。120mm相当あれば猫も撮れる。
気軽に寄れるので、料理を撮る人にもお勧め。アメリカンなエッグベネディクトを。
小田原の石垣山城址で見つけた。右の木の枝が左の木の幹を貫いているの図。思わずローアングルで。
パナソニックのズームレンズなので、レンズにも手ブレ補正機構が付いている。パナソニックの手ブレ補正は「MEGA O.I.S.」と「POWER O.I.S.」の2種類あるが、このレンズは補正効果が高い「POWER O.I.S.」だ。
レンズ内手ブレ補正は無駄になってしまうし、ズームリングの回転方向が逆だったりするが、オリンパスユーザーにもお勧め。OM-Dに付けても似合う。
OM-DやPENユーザーが常用するレンズとしてもいいのだ。E-M1に装着して撮影したカットも追加でいくつか。
望遠端でポートレートを。キリッとした感じで。
ドン突きの奥に伸びる階段。こんななんてことない街の様子を切り取るのも楽しい。
車のテールライトにぐぐっと寄ってみた。
個人的に今までさまざまなデジタル一眼でいろいろなズームレンズを使ってきたが「とりあえず普段カメラにつけておく常用ズーム」として一番便利だったのが「24-120mm相当」だったわけで、マイクロフォーサーズにもツボにはまったレンズがとうとうきたかと思うと感慨深いのだ。
その上、望遠端で25cmまで寄れるとなれば、便利すぎて人間堕落するレベルである。これから写真を本格的に始めたいという人にも使ってほしい。標準のパンケーキズームに比べて撮影の幅が広がり、より撮影が楽しくなるはず。
さすがに、便利さよりクオリティを追求するのだ、いいレンズでいい作品を撮りたいのだ、という人はワンランク上のレンズにすべきであり、ディテールの描写力やヌケの良さは高価なレンズにはかなわないのであるが、そうじゃないほとんどの人にはこれがお勧めである。
(モデル:神田樹果/オスカープロモーション)
関連記事
- 待望の“ストリートフォト一眼”「LUMIX GX7 Mark II」はどこが進化した?
“大人のマイクロフォーサーズ”として開発された「LUMIX GX7」の後継モデルとして、「LUMIX GX7 Mark II」が登場。ちょっと大ぶりだった「LUMIX GX8」とは異なり、GX7とほぼ変わらない大きさに最新のスペックを搭載している。 - オールマイティーにこなす買い得レンズ――パナソニック「LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.」
パナソニックからソフトなボケ味の標準単焦点レンズが登場した。大口径で開放F値1.7の「LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.」は、暗いシーンから日中のポートレート撮影まで、実に安定した描写を見せてくれた。 - 1本で飽きずに楽しめる標準マクロレンズ――パナソニック「LUMIX G MACRO 30mm」
マイクロフォーサーズでは初となる標準マクロレンズ、パナソニック「LUMIX G MACRO 30mm」を使ってみた。低価格ながら高級レンズに匹敵する表現力と外観、描写性能が見どころだ。 - パンケーキレンズがとらえた半径1メートル圏内の眺め――パナソニック「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」
薄型軽量のパンケーキレンズは、カメラに付けたままにして常に持ち歩くのがお勧め。明るさと描写にこだわったパナソニック製パンケーキを使って、いつもの見慣れた風景から新鮮な1コマを探してみよう。 - 行楽に最適な軽量万能10倍ズーム――パナソニック「LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S.」
行楽へカメラを持っていく時に悩むのがレンズの選択。単焦点1本も潔いが、高倍率ズームの利便性も捨てがたい。10倍ズームながら265グラムを実現したパナソニック「LUMIX G VARIO 14-140mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S.」を試用した。 - 高級レンズが引き出すいつもと違う彼女の表情――オリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」
グレードの高い撮影機材を使うと、撮るほうも撮られるほうも気分が高揚し、ふだん以上に魅力的な表情が撮れる。というのは本当なのか。オリンパス製ハイグレードレンズを使って雰囲気重視のポートレートを撮ってみた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.