料理アシスタントロボットからディスプレイ付き冷蔵庫まで――欧州スマート家電の最新事情:山本敦の「体当たりッ!スマート家電事始め」(6/6 ページ)
「IFA2016」で見つけたスマート家電の数々をご紹介。シーメンスが展示したキッチンのアシスタントロボット「マイキー」くんは、一見すると大阪万博のあの方のようなルックスだが、実はHome Connectプラットフォームのコントロールセンターになる、予定。
筆者が気になるあの製品がインターネットにLinkした
シーメンスのロボットやサムスンのディスプレイ付き冷蔵庫など、一見すると突拍子もない発想のように感じられるかもしれないが、それぞれにスマート家電が秘めている可能性に期待を感じさせてくれる商品だ。筆者もつい、スマート家電がインターネットにつながってできることの損得から考えがちだが、IFAに集まる来場者は昔から意外にピュアなところがあって、ロボットや“世界初の○○”みたいなコンセプトをうたう製品やサービスを素直に応援するところがある。テクノロジーが険しい壁を乗り越える時に、それを後押しするのはより豊かな暮らしや利便性の向上を求める周囲の期待と情熱だったりする。IFA2016に登場した未来の技術やサービスが、今年の来場者の後押しを受けて思っていたよりも早くモノになる可能性だってある。来場者の反響を肌で感じて思った次第だ。
最後に、IFAで発表されて、筆者も個人的に気になる新製品を紹介したい。ダイソンの「Pure Hot+Cool Link」だ。名前からもお分かりの通り、現在発売されている空気清浄機と温・涼両方の風が送れる「Pure Hot+Cool」の、アプリとつながるスマート版だ。発売されるカラバリはホワイト/シルバー、アイアン/ブルーの2色は変わらず。北米では599.99ドルで販売もスタートした。
筆者はこの夏のはじめに「Pure Cool Link」を導入して、夏場はわが家で大活躍してくれた。だが秋を迎えるにあたって、心のどこかで「これ、冬場はどうしようか」と心配が首をもたげてきたことも確かだった。空気清浄機能はもはや不可欠な機能なのだが、「寒い冬に送風機能はいらないかもしれないな。Hot+CoolがLinkできるといいのに」と考えていた矢先、思いのほか早いタイミングで商品化されてしまった。これが出たところで、わが家でPure Cool Linkと一緒に過ごした夏に一切のケチはつけたくないのだが……、何とも悩ましい。日本での発売のアナウンスを複雑な気持ちを胸に、でも期待しながら待ちたい。
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