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インタビュー

話題の「BALMUDA The Gohan」――“蒸気炊き”に辿り着くまでの長い道のり滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」(3/3 ページ)

バルミューダが満を持して発表した炊飯器「BALMUDA The Gohan」は、どのようにして“蒸気炊き”というユニークな構造に辿り着いたのか。寺尾玄社長と開発チームの中心メンバーである唐澤明人氏に話を聞いた。

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 「2016年9月の時点でも、なかなか炊け具合が安定しませんでした。寺尾から『あと1週間やるよ』と言われ、さらに徹夜で開発を続けましたが、1週間後、試食してもらう日にまた失敗しちゃったんです。その時、もう開発は終わりかと覚悟もしましたが、さらに『2時間やるから』って言われて」。商品化にGOサインが出たのは、この“泣きの1回”の後だった。


炊飯時にお米を対流させない「蒸し炊き」の試作器。米粒が崩れず美味しさが逃げないというアプローチだ

ごはんが炊けるとすぐにかき混ぜることで炊きムラがほとんどなくなる。粒立ちがよい食感、鼻に抜けるような香ばしい香りのするごはんが生み出される

 こうして完成した「BALMUDA The Gohan」。社長の寺尾氏はどう感じたのだろう。「美味しくできました。僕がOKを出した後、さらに味が良くなっています。土鍋の味も超えたと思いますよ」(寺尾氏)


 目指したのは、個人の好みを超えた美味しいごはん。かつて生み出した「GreenFan」の風が人種や国籍を超えて、だれもが「心地いい」と感じられるように、「BALMUDA The Gohan」が炊き上げるごはんは、万人が「美味しい」と感じられるレベルに仕上がったのだ。

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