デジオンは4月5日、Windows用のハイレゾプレーヤーソフト「CurioSound」(キュリオサウンド)を発表した。PCオーディオを“カジュアルに楽しむ”ことをテーマに開発されたアプリケーション。価格は「買い切りプラン」で3980円、「年間プラン」が年額1480円(いずれも税別)。同社の「DiXiM Store」で4月5日から販売する。
最大192kHz/32bitのリニアPCMを再生できるWASAPI(Windows Audio Session API)対応のプレーヤーアプリ。ASIOやDoPには非対応だが、PCM変換でDSDファイルも11.2MHzまで聴くことができる(出力は192kHz/24bit)。対応フォーマットはWAV、AIFF、FLAC、MP3など。CDリッピングも可能で、取り込み時のフォーマットはWAV、AIFF、FLAC、ALAC(.m4a)を選択できる。
またデジオンがサウンドアプリケーション開発で蓄積した技術を生かし、ビット拡張&アップサンプリング機能「CQe」(キュー)を搭載。CD音源はもちろん、MP3などの圧縮音源で失われた高域を予測再現し、リアルタイムにハイレゾ相当の情報量に変換するという。さらに変換したファイルを保存できるため、ポータブルデバイスなどに持ち出して楽しめる。「デジオンサウンドという波形編集ソフトの技術をベースにリアルタイム再生を行うためにチューニングを施した。音作りは自然で雰囲気を壊さない」としている。
設定やUI(ユーザーインタフェース)はシンプル。難しい用語や設定項目などは排除し、表記はすべて日本語とした。再生中のファイルフォーマットを常時表示し、アップサンプリングも「ハイレゾサウンドで聴く」ボタン1つでオン/オフが可能、さらに「ポップス」や「ロック」「ジャズ」といったエフェクトもワンタッチでかけられるなど直感的な操作を目指した。また「お気に入り登録」機能は簡易的なプレイリストとして活用できる。
「重視したのは“ぱっと見”の分かりやすさ。設定項目を減らしたため制約も生まれるが、使いやすさを重視した。既存のハイレゾ再生アプリでつまずいたユーザーを救いたい」(同社)
このほか、画面内には最新の音楽情報が並ぶ「Curioチャンネル」を用意。音楽情報サイトのニュースを集めたリンク集で、気になる項目をクリックすればWebブラウザが立ち上がる仕組み。今後はハイレゾ初心者向けの情報やCurioSound自体のサポート情報なども提供していく考えだ。
シンプルな操作性を追求したため、機能的にはシンプルだが、今後はASIOドライバーへの対応やプレイリスト機能の実装、柔軟なミュージックライブラリ管理機能などを追加していく方針だ。なお、年間契約ではすべてのアップデートを利用できるが、買い切りプランのユーザーは「一部の追加プラグインなどは別売になる可能性がある」としている。
対応OSはWindows 7以上、CPUはCore i3/1.5GHz以上。また、ハイレゾ再生には対応するサウンドボードや外付けのDACなどが必要となる。動作確認済み機種については、同社サイトで紹介していく方針だ。
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