スギ花粉から始まり、ヒノキ、ヨモギ、ブタクサなど秋ごろまで悩まされる花粉症。対策はまず、花粉そのものを回避することだ。これまでも、エアコンや空気清浄機などのフィルターを通じて空気を浄化する対策がとられてはいるが、外部から室内に持ち込まれる花粉については、衣服や髪をよく払う程度しか対策がなかった。
最近では外部から持ち込まれる花粉対策に、空気を噴射して払い落とすエアシャワールームを設置するマンションや病院なども現れた。だが、これらのエアシャワールームは扉が付いた完全個室型で、気軽に入りにくいという欠点もあったという。
岡村製作所が三機工業と共同開発した花粉除去ブース「Manner Jet(マナージェット)」は、入口に扉がない開放タイプだ。ブースの素材にはガラスパネルを採用しており、開放感を高めた。払い落とした花粉がブース外に拡散してしまうことを防ぐために、扉のない入口には一定の気流を作るエアーカーテンを設けたほか、ブース内の気圧を外部よりも下げるなどの工夫もしている。
岡村製作所では「家に帰ったら手洗いやうがいをするのと同じように、建物に入った時にはまず花粉やほこりを払い落とすことがマナーとして定着すれば、すでに国民の20%を占め、さらに増えつつある花粉症患者への配慮にもなる」という。
一般企業向けへの販売は10月からだが、それまでにまずは病院やホテル、デパートの従業員用にモニター機を設置する予定。価格は1台189万円となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング