大学生が参加してみたいインターンシップは「業務の一部を体験できる」

» 2007年06月14日 08時50分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 仕事の現場を体験する機会として、インターンシップ制度を採用する企業が増えている。一部の大学ではインターンシップに参加した学生に対し、企業側の評価によって単位を認定している。最も多いのは就職活動を控えた3年生だが、最近は1、2年生の参加も増えてきているという。

 8割の学生はインターンシップを就職活動の入口と考えており、実務が経験できるプログラムに人気があることが分かった。ネット調査会社のマクロミルは6月11日、「インターンシップ制度に関する調査」を実施し、その結果を発表した。

 卒業後に就職を予定している全国の大学3年生が対象で、有回答数は515人。調査期間は5月24日から5月25日まで、ネットを使って調査した。

 また、実際にインターンシップを経験した大学4年生(卒業後就職希望者)に「インターンシップ経験に関する調査」を実施した。同じくネットを使った調査で、期間は5月24日から5月25日まで、有効回答数は103人。

大半の学生がインターンシップに前向き 

 「インターンシップ制度を知っているか」という質問には「仕組みや概要を知っている」(55%)と「名前を知っている程度」(41%)を合わせると、ほぼ全員が知っているという結果が出た。また「インターンシップが就職の入口か」という問いには「そう思う」(33%)と「ややそう思う」(46%)と答えた人は79%に達した。

インターンシップが就職の入口、と回答した学生は8割

 インターンシップの制度を知っている学生に対し、「参加したいと思うか」と聞いてみたところ「是非参加したい(既に応募している)」(28%)「機会があれば参加してみたい」(60%)と、大半の学生が参加へ前向きだ。さらに参加目的として「働くことがどのようなものかを知る」(68%)「希望する仕事の実務を体験したいから」(61%)と続いた。中には「報酬のため」(2.7%)との回答もあった。そもそも就業経験に重点が置かれているインターンシップを、アルバイト感覚で考えている人も一部いるようだ。

 インターンシップ先を選ぶ際、重視するポイントは「興味ある業界かどうか」(91%)「インターンシッププログラムの内容」(72%)が多かった。希望するインターンシップは「実践に近い形で業務の一部を体験する」(83.1%)、実施期間は「1週間以上2週間未満」(44%)がそれぞれ最も多かった。自分に興味がある業界で実践的に働きたい、という学生が多いようだ。

インターンシップの参加理由は「働くことがどのようなものかを知る」がトップ

8割の学生はインターンシップに「満足」と回答

 インターンシップを経験した大学4年生に満足度を聞くと、8割の人が「満足」と回答した。参加して達成できたことは「働くことがどのようなものか分かった」(48%)「社会人の交流」(37%)「業界研究」(34%)と続いた。

 「インターンシップを経験して有益に感じたことは」という質問には、「働くことの厳しさを経験できた」(55%)「業界や企業への理解を深めることができた」(52%)という結果となった。働くことの厳しさを経験した一方で、「楽しさを経験できた」と44%の回答があった。

 「インターンシップ先の企業に就職したいと感じたか」の質問に対し、約3人に1人は「そう思う」と回答。一方で、4人に1人以上は「そう思わない」という結果となった。

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