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» 2007年07月13日 12時46分 公開

北米市場で進む“クルマ+iPhone” 神尾寿の時事日想:

BMWが、純正ハンズフリーシステムでiPhoneのサポートを表明した。北米市場ではiPodとBluetoothサポートは標準になっており、iPhoneがクルマとつながる素地はできている。iPhoneの自動車ブランド連携は、順調に滑り出している。

[神尾寿,Business Media 誠]

 6月29日、BMW of North America, LLC.は、同社製のハンズフリーシステム「BMW Assist」の最新世代モデルにおいて、Apple Computer製スマートフォン「iPhone」に対応すると発表した(参照リンク)

Apple製スマートフォン「iPhone」

 最新世代のBMW Assistは標準でBluetoothハンズフリーシステムを搭載しており、同じくBluetoothを内蔵するiPhoneのハンズフリー通話機能と連動する。さらに北米向けのBMWでは、純正オーディオシステムでiPod接続機能に対応しているが、その2007年モデルでiPhoneのDock接続による音楽再生をサポートするという。整理すると、iPhoneの「通話機能はBluetooth接続」、「音楽はDock経由のiPod互換接続」として対応する模様だ。

クルマとiPhone連携も、順調にスタート

 北米の新車市場では「BluetoothとiPod対応はしていて当然。ない方が販売のマイナスポイントになる」(日本車メーカー幹部)という状況だ。すなわち、BluetoothとiPod互換のDockを持つiPhoneへの対応は、自動車メーカーにとってそれほど難しいものではない。

 しかし、それでもBMW of North Americaの“公式対応”の表明は、異例の早さである。BMWがApple製品への対応を重視し、Apple側もBMWに協力して、早い時期から接続検証の作業を進めていたことがわかる。また、BMWが自動車メーカーとしてiPhoneへの対応表明をしたことは、自動車業界に対しても大きなインパクトを持つだろう。

 実はBMWとAppleとの蜜月は、これが初めてではない。AppleのiPodがデジタル音楽市場で注目され始めたとき、自動車メーカーとして真っ先に対応したのがBMWグループだった(2006年11月の記事参照)

 2004年にBMWとAppleは、iPod対応のBMW車載オーディオシステムを共同開発。BMWとMINI向けに販売している。AppleのCEOであるスティーブ・ジョブスは当時の発表で、「AppleもBMWも業界の革新をリードする」とコメント。BMWに最大限の賛辞を送りつつ、AppleとBMWの連携が両者のブランドイメージ向上やビジネスの拡大に役立つと話している。

 その後、フェラーリ、メルセデスベンツ、ランボルギーニ、アルファロメオ、ボルボなどの世界の名だたる自動車ブランドが、Appleと手を組み、純正オーディオシステムで「iPod対応」を進めたのは周知のとおりだ。Apple、そしてiPodというブランドは、自動車メーカーのブランドビジネスの中にうまく溶けこんだのだ。

 今回のBMW of North Americaの発表により、iPhoneの“自動車ブランド連携”は順調なスタートを切った。これをきっかけに、多くの自動車メーカー、特にプレミアムブランド戦略をとるところが「iPhone対応」を表明していくだろう。前回のiPodと異なり、iPhoneはネット接続と様々なアプリケーション機能を持つため、今後、高度な「クルマ連携サービス」が登場することも十分に考えられる。

 クルマとiPhoneの関係。これは大いに注目である。

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Bluetooth | BMW | iPhone | iPod


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