ネット広告費、雑誌を抜く 電通調査

» 2008年02月20日 21時46分 公開
[ITmedia]

 電通が2月20日に発表した2007年の日本の広告費調査によると、総額は7兆191億円で、成長率は前年比1.1%と微増。いわゆるマスコミ4媒体(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ)が3年連続前年割れとなった一方、急成長したネット(6003億円)が雑誌(4585億円)を抜いた。

 ネット広告費は24.4%増・6003億円。検索連動広告とモバイル広告中心に伸びた。検索を活用した広告として、テレビCMで検索語を告知する手法も定着。行動ターゲティングなど新しい手法が市場を活性化した。

 雑誌はPC誌や番組・都市型情報誌などが大きく落ち込み、4.0%減・4585億円。雑誌は創刊・休刊とも前年を上回り、創刊は13.0%増(182誌)、休刊は30.5%増(51誌)だった。

 テレビは0.9%減・1兆9981億円。前年はトリノ五輪など大型スポーツイベントが多く、反動減を補うことができなかった。

 新聞は5.2%減・9462億円と大きく減少。前年のサッカーW杯・番号ポータビリティの反動減や、消費者金融の減少などが響いた。

 ラジオは4.2%減・1671億円。自動車や食品などが低調だった。ただナイターの聴取率が上昇しているほか、ネットラジオやポッドキャスティングの動きは加速している。

 フリーペーパーやPOP、ダイレクトメールなどプロモーションメディア費は1.9%増・2兆7886億円。衛星メディア関連(CS、CATVなど)は、10.8%増の603億円。

 08年の総広告費は07年比1.7%増の7兆1354億円となる見込み。マスコミ4媒体は0.8%減るが、ネットやフリーペーパーなど4媒体以外で4.2%伸びると予測している。

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