マンガや映画に登場した、あのお菓子を食べてみる男子スイーツ部(4/5 ページ)

» 2009年09月28日 17時00分 公開
[ter,男子スイーツ部]
男子スイーツ部

ゾンビ映画に出てくるお菓子とは?

 今回2つ目に紹介する作品は、2005年の邦画「東京ゾンビ」です。映画のジャンルは「格闘ホラーコメディ」としか書きようがありません。マイナーな作品かつ、ジャンル的にもみなさん付いてこられないような気もしておりますが、お構いなしに進めることにします。ちなみに原作は花くまゆうさく氏作のマンガなんですが、そちらは読んでおりません。

 この作品、江戸川区の消火器工場で働いているフジオ(浅野忠信)とミツオ(哀川翔)が主人公。浅野忠信がアフロで、哀川翔がハゲのかつらという、役者陣の豪華さと裏腹の見た目のインパクトが抜群なのですが、ストーリーのインパクトも群を抜いています。

 ここでの「東京」は架空の都市で、通称「黒富士」と呼ばれる廃棄物の捨て場がある世界のお話です。フジオとミツオは仕事の空き時間に柔術のトレーニングを行なっているのですが、それを本社の人間になじられ、キレたフジオは消火器で「つい」本社の人間を殺してしまいます。困った2人は黒富士に死体を捨てに行くのですが、時を同じくして黒富士では、死者がよみがえりゾンビと化す異変が発生します。

 異変に気づき、ゾンビから逃げるべく2人は北に向かって車を走らせるのですが、向かった先は熱海……って思いっきり南ですね。途中で気づき、北に向かいなおします。その途中、食料と歯ブラシを調達するためにコンビニに向かいますが、フジオは棚に大量陳列された「ハートチップル」につい夢中になり、ハートチップルとカルピス(原液のもの。普通はそのまま飲まない)だけを山のように取ってきてしまいます。

 再び「ちゃんと食料と歯ブラシを取りに行く」べく2人はコンビニに戻るのですが、そのときふとしたことでミツオがゾンビに噛まれてしまい、さあ大変。ゾンビ映画では「噛まれたら死んでゾンビになる」のはお約束です。ミツオはゾンビ化する前に、フジオに「柔術を極めるために、ロシアに行って揉まれてこい」の言葉を残し、自ら川に身を投げます。

 このあと、東京は壊滅してしまい、フジオもロシアに行けないまま5年が経ってしまうのですが、こちらのハートチップル、その時点でも残っているようで、フジオの家にも沢山の袋が置いてあります。そんな、作品中出ずっぱりのハートチップルの袋がこちら。

これがハートチップルだ

 さて、ここまで書いてアレなんですが、みなさんハートチップルってご存知ですか?  駄菓子メーカーのリスカから昭和48年に発売された、「食べると息がニンニク臭くなる」スナック菓子でして、駄菓子屋さん、スーパーなどで時たま見かけます。余談ですが、テレビ番組「アメトーク」のお菓子芸人の回でも紹介されていましたね。

 ちなみにリスカ自体は、あの「うまい棒」の製造元でもあります(販売はやおきん)。個人的には、幼少の頃、友人同士でいろいろなスナック菓子を買ったときに、美味しいものの、ものすごい匂いに「コレだけ何か違う」と思っていたのを強烈に覚えています。

 そんなハートチップル、昔はどこでも売っていたのですが、果たして今でも普通に売っているのか? と考えつつ、まずは近所のドン・キホーテに行ったところ、あっさり見つかりました。「ニンニク味」の表示も右下にしっかり入っています。

ニンニク味。本当に強烈です

 そういえば、このレポートで「甘くないお菓子」を紹介するのは初めてですね。あの匂いを思い出しつつ、実際に食べることにします。

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