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» 2010年03月03日 11時44分 公開

ほぼ電気自動車!? ――トヨタ「プリウス プラグインハイブリッド」で都内を走る神尾寿の時事日想・特別編(2/5 ページ)

[神尾寿,Business Media 誠]

プリウス プラグインハイブリッドとは?

 前置きが長くなったが、ここでプリウス プラグインハイブリッドの概要を紹介しよう。

 プリウス プラグインハイブリッドは、3代目プリウス(参照記事)のSグレードをベースに、外部電源から充電するプラグイン機構を搭載。バッテリーを従来よりエネルギー密度の高いリチウムイオン電池に変更したものだ。モーターと、エンジンやハイブリッド機構そのものは3代目プリウスから変更されていない。充電系装備とバッテリー、制御ソフトウェアの変更のみでPHV化されたプリウスである。

プリウスプラグインハイブリッドの充電口。ここに充電器を差し込む
充電用のケーブル。これを充電ソケットに接続する。安全のため、充電ケーブルが接続された状態ではクルマを動かすことができないフェイルセーフ機構を備えている

 フル充電状態でのEV航続可能距離は23.4Km(JC08モード準拠で測定)。EVモードでの最高速度は時速100Kmである。

 EVモードの航続距離である23.4Kmは、多くのEV専用車が160Km前後を航続距離として掲げているのと比べると短く感じる。しかし、国土交通省の調査資料によれば、乗用車1日あたりの走行距離分布は、航続距離20Kmまでで平日利用の53.7%、休日利用でも51.2%のニーズがカバーできるという。実感覚としていえば、多くのユーザーが“ほぼEV”的な利用ができる計算だ。

 また、もう1つ気になるところが、環境性能(エコロジー)と経済性(エコノミー)だろう。プリウスプラグインハイブリッドは、プリウス同クラスのガソリン車に比べて約62%のCO2が削減可能であり(電力製造時排出分を含む)、30Km走行時のランニングコストでは、通常電力での充電でマイナス58%、深夜電力を併用すればマイナス77%のコスト削減になる。

 こうして見ると、劇的な環境性能・経済性能を持っているように感じるが、3代目プリウスと比較すると、その向上幅はささやかだ。現行プリウスは、同クラスガソリン車と比較してのCO2削減率が約55%、30Km走行時のランニングコスト削減率が約53%。プリウスプラグインハイブリッドとの削減率の差は、CO2排出量で7%、コストで最大24%(深夜電力契約・深夜電力利用)である。プリウスと比べると「プラグイン化しても思ったほど数値が伸びないな」と感じるが、これは3代目プリウスの環境・経済性での基本性能がそれだけ高いことの証しとも言えるだろう。

プリウスプラグインハイブリッドの分解模型。新型のリチウムイオンバッテリーはトランク下に内蔵されている

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