第29鉄 特急料金100円、長野電鉄のロマンスカーで小布施へ杉山淳一の +R Style(1/5 ページ)

» 2010年03月23日 05時00分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

 長野電鉄でロマンスカーが走っている。あの展望車付きのロマンスカーだ。2005年に小田急電鉄から無償で譲渡され、編成の短縮化などの対応工事を経て、2006年から走り出した。長野電鉄でも有料特急の扱いだが、特急料金はたったの100円。観光客だけではなく、地元の子どもたちにも大人気。まるで遊園地の遊具のように楽しまれている。

信濃路を走るロマンスカー
今回のルート。GoogleMapsで筆者による各ポイントについての説明が読める

並べば先頭の展望車に乗れる

 長野電鉄は長野駅から善光寺を経由して温泉地の湯田中を結ぶ長野線と、その途中の須坂駅から千曲川に沿って屋代駅を結ぶ屋代線を運行している。路線の総距離は57.6kmで、地方鉄道としては中堅どころ。長野駅付近では通勤通学需要に応えつつ、観光にも力を入れている。古くから志賀高原スキー場を手がけ、日本有数の規模にした会社でもある。

 ロマンスカー「ゆけむり号」が走る路線は長野線だ。特急料金はたったの100円。本家の小田急ロマンスカーではなかなか取れない展望席も、こちらなら全席自由席だから、早めに駅で並べば先頭の展望席を確保できる。展望席以外の座席はハイデッカータイプなので、中間車からの眺望も良好だ。

長野電鉄長野駅の入口。地元の人々は地下鉄と呼ぶらしい(左)。新天地でも頑張っているロマンスカー(右)

 長野電鉄の特急用車両はロマンスカーと旧型の2000系車両の2種類がある。時刻表でA特急と表記されている列車がロマンスカーで、B特急は旧型車だ。旧型車も昭和の趣があって良い風情だが、ロマンスカーに乗りたいならA特急を選ぶ。検査の都合でA特急に旧型車が割り当てられる日があるので要注意。これらの情報は長野電鉄のWebサイトで公開されているので(参照リンク)、出かける前に確認しておこう。それから、小田急時代には装備されていたトイレは「ゆけむり号」にはない。終点までの所要時間は約45分。心配な人は駅で済ませておきたい。

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