鳩山由紀夫首相は6月2日、民主党の緊急両院議員総会で退陣を表明した。2009年秋の歴史的な政権交代から8カ月、鳩山氏はどのような思いのもと政権運営し、今後の政権にどのようなことを期待しているのか。民主党広報委員会の許諾を得て、同党サイトのビデオ配信(参照リンク)をもとに退陣演説の詳細をお伝えする。
鳩山 お集まりのみなさん、ありがとうございます。そして、国民のみなさん、本当にありがとうございました。国民のみなさんの昨年の暑い夏の戦い、その結果、日本の政治の歴史は大きく変わりました。「国民のみなさんの判断は、決して間違っていなかった」、私は今でもそう確信しています。こんなに若い、すばらしい国会議員がすくすくと育ち、国会の中で活動を始めてくれています。それも国民のみなさんの判断のおかげです。
「政権交代によって、国民のみなさんの暮らしが必ず良くなる」、その確信のもとでみなさん方がお選びいただき、私は総理大臣として、今日までその職を行ってまいりました。「みなさん方と協力をして、日本の歴史を変えよう。官僚任せの政治じゃない。政治主導、国民のみなさんが主役になる政治を作ろう」、そのように思いながら今日まで頑張ってきたつもりです。
私は今日お集まりの国会議員のみなさんと一緒に、国民のための予算を成立させることができた。そのことを誇りに思っています。ご案内の通り、子ども手当もスタートしました。高校の(授業料)無償化も始まっています。「子どもに優しい、未来に魅力のある日本に変えていこう。その私たちの判断は決して間違っていない」、そう確信をしています。
産業を活性化させないといけない。特に第1次産業が厳しい。農業を一生懸命やっておられる方々の戸別所得補償制度(参照リンク)、お米からではありますが、スタートさせていくこともできています。「そのことによって第1次産業が、さらに第2次産業、第3次産業と合わせて、第6次産業※として大いに再生される日も近い」、私はそのようにも確信しています。
さまざまな変化が国民の暮らしの中に起きています。水俣病もそうです。さらには医療崩壊が始まっている地域の医療を何とかしなきゃいけない。厳しい予算の中で医療費をわずかですが増やすことができたのも、国民のみなさんの意思だと私はそのように思っています。これから、もっともっと人の命を大切にする政治を進めていかなければなりません。
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