ジャーナリスト・上杉隆氏、作家/経済ジャーナリスト・相場英雄氏、ノンフィクションライター・窪田順生氏による鼎談連載3回目。「官房機密費問題で日本のメディアが汚染されている」といった指摘があるが、海外ではどのようなルールに基づいて取材しているのだろうか。米国のメディア事情に迫った。
上杉:官房機密費の問題ですが、メディアの中でも共同通信と時事通信の記者は「接待」を受けやすかった環境にありました。なぜなら通信社は土・日・祝日でも必ず官邸に詰めないといけないから。そうなると政治家も情が移り、渡しやすいんですよ。
また官房機密費の問題は、記者クラブ制度と密接にリンクしている。しかもそれがキモだったということが、取材して分かった。そういう意味でいうと、ボクも鈍感でしたね(笑)。
相場・窪田:ハハハ。
上杉:取材を進めていくうちに「なんでだっ!? なんでこんなことが起こるんだ!?」と思うことがありました。
窪田:記者クラブ問題よりも、触れてはいけなかったことかもしれないですね。まさに彼らの“逆鱗”に触れたといった感じ。
逆に言うと、この問題を触れられたくなかったから、記者クラブで止めておきたかったのかもしれない。
上杉:その可能性は高いですね。
相場:あえて名前は伏せておきますが、毎日のようにテレビに出て政治のことを語っているXさん。このことはBusiness Media 誠の時事日想の連載でも書かせていただきましたが(関連記事)、彼は民主党の取材が全くできていない。そんな人が、テレビでコメントすることに疑問を感じますね。
Xさんは民主党議員の知り合いがほとんどいないので、ネタ元はすべて現場の記者から。彼のせいで、若い記者たちが泣いていましたよ。頻繁に「何かネタはないのか?」とせっつかれて。
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