元気がないと言われるが……ニホンの若者には何が足りないのかちきりん×磯崎哲也のマジメにおちゃらける(2)(5/6 ページ)

» 2010年12月07日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

中学生でも世界で勝負ができる

磯崎:@GkEcくんと同じ中学生のTehuくん(@tehutehuapple)という方がいますが、彼は「健康計算機」というアプリを作ってアップルのiTunes Storeで販売したところ、一時期世界一売れたそうです。彼らを見ていると、今の時代は年齢に関係なく、世界を相手に商売ができるんだなあと思いますね。

Tehuさんが作ったアプリ「健康計算機」

ちきりん:プログラムを発表したり販売するプラットフォームが誰でも簡単に手に入りますからね。これまでもプログラムを組むのが好きな人はたくさんいたんでしょうが、自分でゲームを作っても、それを友達らと楽しむしか方法がなかった。当然、お金にはならないし。

 そういう時代は、彼らも趣味の範囲でしかゲームを作ることができず、大人になってからゲーム会社に就職するしか方法がなかったわけですよね。しかも最初はサラリーマンにならないと、いきなり独立できるわけではないですから、ゲームクリエイターとして勝ち残るにはそこからさらに時間が必要になってきます。

 しかし今では中学生でもiPhoneアプリを作ってしまう。いきなり世界と勝負することができる時代になりましたね。

磯崎:そうですね。

ちきりん:楽天イーグルスのマー君(田中将大投手)は、英語を勉強しているそうです。彼も最終的には大リーグに行きたいのでしょう。彼もそうですが、日本のプロ野球選手が大リーグに行けるようになってからは、多くの選手がドラフト時に巨人に入ることにこだわらなくなりました。

 これまでだったら巨人などの人気球団に入らないとテレビに映らないし、世間も名前すら覚えてくれない。また年棒も上がりにくい。なので一番の目標が、巨人に入団することでした。だからこそ江川卓さんのような入り方まであみだされたわけですよ(笑)。これはプロ野球を目指す人だけではなく、サラリーマン社会でも同じことでした。最初に大企業に就職することが、人生の目標となっていたわけです。

磯崎:ハハハ。

ちきりん:やっぱりみんな人生がかかっていますからね(笑)。

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