コラム
» 2011年02月04日 11時49分 公開

なぜ日本の会社は、ひたすら謝り続けるのかうふふなマーケティングレシピ(2/3 ページ)

[郷好文,Business Media 誠]
誠ブログ

 「ビーフが36%しか入っていないのにビーフと言うのは虚偽広告だ」と消費者団体がタコベルを訴えた。それに対してタコベルは、「訴えてくれてありがとう」という広告をウォール・ストリート・ジャーナル、USAトゥデイ、ニューヨークタイムズに打った。タコベルの言い分は、88%がビーフ、12%はシークレットレシピ、文句あるかっ……とまでは言っていないが。

 広告では「米農務省の検査済み」「100%ビーフの味は退屈極まりない」として「88% Beef and 12% Secret Recipe」がタコベルの秘密と言う。念のため12%とは何かといえば、水3%、メキシコスパイス、フレーバー、塩、チリ、オニオンパウダー、トマトパウダー、砂糖、ガーリックパウダー、ココアパウダーで4%、麦、イースト、キャラメルシュガー、クエン酸、その他で5%。

 広告の署名はタコベルの社長。新聞広告だけでなくSNSなどでも主張を全面展開した。クレームをキャンペーンにするなんて、鮮やかな“返し技”である。

メキシコと日本の違いを感じた

 この広告キャンペーンには、メキシカンのしぶとさ、生き残ろうという意志を感じた。

 タコベルは米国の会社だが、扱うものが底抜けに明るいメキシコのフード。多少のことではへこたれない。ぼくが出会ったメキシカンたちは密入国者が多かったが、身柄を拘束されてもあっけらかんとして、また国境を乗り越えてやってくる。明るく、逆境に強いのが彼らだ。それに自己主張をして衝突を恐れない米国社会気質が乗っかった感じの広告キャンペーンだった。

 ひるがえって日本は違う。

 先日のグルーポンのおせち料理事件では、問題のおせちを提供したバードカフェの社長は辞任し、ひたすら謝り続けた。このままでは鬱になるのでは、と思われるほどだった。実際のところ、広告と実物の差がありすぎて虚偽に近いものだったので仕方がないとはいえ、日本社会は手厳しい。同社に限らず、不祥事のお詫びは「陳謝また陳謝」の広告が普通だ。

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