FXの「証拠金」、なぜ必要なの?南はるなのFXのヒミツ(1/2 ページ)

» 2011年02月23日 08時00分 公開
[南はるな,Business Media 誠]

著者プロフィール

南はるな(みなみ・はるな)

株式会社マネックスFXでマーケティング部長を務める。アパレル業界でファッションを学んだ後、しばしの海外生活中に利用したインターネットの利便性に衝撃を受け、帰国後の2001年にアマゾンジャパン株式会社に入社。カスタマーサービス部門を経て、マーケティング部に異動。アフィリエイト・プログラムの運営など、オンラインマーケティング業務に従事。2009年にマネックスFXに入社、同年10月より現職。主にマーケティング企画やPRを担当。金融初心者である自身の経験を踏まえ、初めて投資を検討する人にも分かりやすい情報提供を行うべく、日々奮闘中。


 書店に足を運ぶと「FX」に関する本が並んでいますが、「そもそもどういった金融商品なの?」と疑問に感じている人も多いかもしれません。FXとは「Foreign Exchange」を略した言葉で「外貨の交換」を指していますが、日本語では「外国為替証拠金取引」という言葉が使われています。

 「外国為替」は読んで字のごとくですが、「証拠金」とはいったい何を意味するのでしょうか。取引に必要な資金なのだろうと想像はできますが……。今回は、この「証拠金」の仕組みに焦点をあて、解説していきたいと思います。

証拠金とレバレッジ

 FXの成り立ちを知っている、という人は少ないかもしれません。今から13年前の1998年、「外国為替及び外国貿易法」が改正され、FXが初めて個人投資家にも解禁されました。それまではプロの世界だけでやりとりされていましたが、それを個人投資家にも対応するために、さまざまな工夫がなされました。

 1つめは、個人投資家が少額でも取引できるように、取引単位を引き下げました。通常、プロの取引は100万通貨単位で行われます。これは米ドル/円の場合なら100万ドルということですから、日本円にして約8300万円(1ドル=83円)の資金が必要。相当なお金持ちなら取引できるでしょうが、個人はできません。そのため、FX会社では1000通貨単位や1万通貨単位で取引できるようにしました(FX会社によって異なります)。例えば米ドル/円を1万通貨なら約83万円の資金で取引できるようにしました。ぐっと身近な金額にはなりましたが、1万通貨以上の取引をしたい場合や、複数の通貨ペアに分散投資したいならもっと資金が必要です。

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