窪田:ちなみに僕の最終面接は圧迫面接でした(笑)。面接の席で、ある幹部にこう言われました。「君はテレビのADをやって、『FRIDAY』で記者をやって、いよいよ食い詰めて朝日新聞にきたわけかっ。君はいったい朝日で何をやりたいんだっ」と。
圧迫というより、その人は明らかに不機嫌なんですよ(笑)。「どこの馬の骨だか知れない週刊誌記者くずれが、どうして最終面接まで残っているんだ!? で、なんでオレが面接しなければいけないんだ!?」というオーラが伝わってくる。
ま、不機嫌になる理由も分からなくはないんですよ。僕はそのときすでに4社転職していて、朝日新聞が5社目でしたから(笑)。
烏賀陽:ハハハ。そんな“雑種”はダメだ(笑)。
小説で新人賞を取った、司法試験に受かった、国家公務員の上級試験に受かった。「なのに」朝日新聞を受けに来た――こういったタイプが好きなんです。「あっちより朝日を選んだ」ってのが自己愛にヒットするんですかね(笑)。
窪田:いましたね、そういう人。有力政治家の下で働いていた官僚ですけど、「朝日新聞に来ました」という人が。将来、政治家になれたかもしれない――にもかかわらず、朝日新聞に就職したので、周囲からはものすごく期待されていましたね。
その一方で僕のようにグルグル回ってきたような人間は「なにしに来たんだ!?」といった感じで、受け止められていました(笑)。
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