インタビュー
» 2011年06月24日 08時00分 公開

15%節電で首都圏企業は“我慢の節電”に――省電舎・川上光一社長嶋田淑之の「リーダーは眠らない」(2/5 ページ)

[嶋田淑之,Business Media 誠]

未踏の領域“我慢の節電”に挑戦する日本の産業界

 東日本大震災後、特に電力使用制限令発動が政府決定してから、省電舎への引き合いは大幅に増えていると想像されるが、実際はどうなのだろうか?

省電舎公式Webサイト

 「引き合い自体は確かに増えています。ただ、その中身は、昨年までは地球環境問題への貢献を目的とした省エネルギーに関するものが中心でしたが、現在はそうした地球環境という要素は薄まり、当然のことながら『15%節電の方法』と『(特に工場などでの)電力補填の方法』についての引き合いがほとんどと言っていいです。

 前者の15%節電の方法についての引き合いとは、『お金をかけないで節電目標を達成するために、運用改善の方法を知りたい』というものです。

 運用改善とは既存の施設の使い方を変えることで節電に結びつけようとする手法で、例えば空調の使用を減らすとか、照明を落とすとか、あるいは出勤時間や休日を変更することで電力使用のピーク時をずらすといったことですね。

 一方、後者の工場などでの電力補填に関する引き合いとは、主として自家発電に関するものです。これに関しては、震災で部品生産が間に合わないなどの事情があって、国内的には到底まかない切れない状況になっています。幸い弊社のアライアンス先のイタリア企業が自家発電機を取り扱っていて、それをご用意させていただくことは可能です。

 騒音も発生しますし、自家発電機は環境には必ずしも良くありませんが、これを通じて戦後最大の危機とされる現在の電力逼迫(ひっぱく)を少しでも緩和し、日本経済が震災の痛手から復興する契機になるのなら、ぜひ取り組んでいこうというのが弊社の立場です。しかし、現実問題としては、設備投資額が大きいので、短期間での成約には至りませんが……。

 今夏の節電対策として見るならば、弊社に対する引き合いは前者の運用改善に関するものが大半を占めています」

 ……ということは就業環境を維持しつつ、節電目標を達成する方法を構築するという本来あるべきアプローチではなくて、就業環境の悪化を甘受しつつ、目標数字のクリアを目指すというアプローチが主流ということだろうか?

 「今回は各企業にとってとにかく初めての経験で、一体どう対応したらいいのか、暗中模索状態というのが現実です。時間もありませんし、予算の問題もありますからね。それで今回は“我慢の節電”で何とか乗り切ろうというところが多いようです」

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