<日経平均>9578.31▼100.40
<TOPIX>825.64▼7.56
<NYダウ>12043.56△108.98
<NASDAQ>2688.28△35.39
<NY為替>80.88△0.38
朝方発表された個人消費支出は予想通り増加基調は鈍ったのですが、特に問題視されることもなく、先週の下落の反動、週末のヘッジ売りの買い戻しもあって堅調となりました。ギリシャ債務問題も中期財政計画が可決されそうだとの雰囲気が強まり、また、バーゼル銀行委員会の巨大金融機関に対する規制も予想されたほど厳しいものではなかったということで、信用収縮が強まる懸念が薄れ、買戻しを急ぐ場面もみられました。
QE2(量的緩和)終了を織り込み、ギリシャ問題も一段落という感じで反発となりました。また、金融機関に対する規制強化によって、QE2終了に加えてされに信用収縮となるのではないかとの懸念もあったのですが、その懸念も薄れて金融株を中心に買われたものと思います。ただ、原油や金の先物価格が軟調となったことが、投機資金の収縮を示しているのかどうか、気になるところです。FRB(連邦準備理事会)は緩和気味の金融政策を続けるものと思われ、底堅い堅調な展開が期待されます。
個別にはアナリストとによる目標株価の引き上げが見られたアマゾン・ドット・コムが大幅高、アニメ映画が好調な滑り出しと伝えられたウォルト・ディズニーも堅調となり、週末に軟調となっていたハイテク居銘柄はマイクロソフトが大幅高、インテルやIBM、アップルも堅調と総じて堅調となりました。金融機関に対する規制が想定されたほど厳しくないとの見方からバンク・オブ・アメリカが大幅高、JPモルガン・チェースも堅調となりました。原油や金の先物価格は軟調となったのですが、買戻しも入ってエクソン・モービルなどの石油株やパブリック・ゴールド、ニューモント・マイニングなどの金鉱株は高くなりました。
昨日の日本市場は週末の米国株が軟調、大幅安となったことから売り先行となり、寄り付きこそ週末のヘッジ売りの買戻しなどもあって底堅さがみられたのですが、外国人も売り越しと伝えられたことや先週堅調、大きく上昇していた主力の値がさハイテク銘柄に軟調なものも多く、手掛かり材料に乏しく、買い手控え気分の強いなかで、大幅安となりました。買戻し一巡感もあってちょっとした売りに値を崩すことになったものと思います。
米国株が堅調となったことや円安気味となったことなどから日本市場は買い先行となりそうです。ただ、ギリシャ問題が依然として注目されることや米国での経済指標の発表などへの反応も見極めたいということもあり、上値も限定的となりそうです。加えて政局の混乱に拍車がかかりそうで、最後まで買い切れないのではないかと思います。昨日上げ一服となったハイテク銘柄などに買いが入れば指数を押し上げることになるのでしょうが、商品相場が軟調となっていることで、市況関連銘柄などに売りが嵩むかもしれません。
日経平均は引き続き9500円〜600円水準での上値の重さを試す動きとなりそうです。一気に9800円水準を目指すというよりまずは9500円〜600円水準を抜け、その水準での今度は底堅さを確認してから上値の節目である9800円〜900円水準を目指すことになるのだと思います。それまでは9500円〜600円水準が上値目処となっている状況には変わりはないものと思います。
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