コラム
» 2011年07月05日 11時51分 公開

松田雅央の時事日想:義援金をどこに送ればいいのか? 海外と日本のミスマッチ (4/4)

[松田雅央,Business Media 誠]
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鍵を握るのは情報発信

 逆に日本側から働きかける方法もある。

 ドイツだけでも各地に50を下らない日本人会や独日協会があり、かなりの額の義援金が寄せられている。欧州全土ならば200〜300団体はあるだろう。その多くで「義援金は集まるが、どこへ送ればいいのか困っている」のが実態だ。義援金を集めている日本の市民団体は、少なくともそういったところへ連絡を取ってほしい。

 情報発信に関してもう一点。日本人として驚かされることだが、海外では一部ではあるが「日本人は義援金を喜んでいない」という話がまことしやかに語られている。

 理由の1つは「日本は豊かな国であり、被災者への支援は潤沢で、(個人資産の復興も)国がすべて面倒見てくれる」というもの。それが事実であればどれだけ助かることか……。

 もう1つは「日本人は誇り高い民族なので、海外からの支援を受けたがらない」というもの。日本をよく旅行する知日派のドイツ人からこの意見を聞いた時は驚いたし、正直腹が立った。どうしてそうなるのか?

 日本人は、相手に心配をかけまいとして大変な状況でも「大丈夫!」ということがある。そこには困った姿を見せたくないという“見栄の意識”も混ざっているが、とにかく実情が正しく伝わらない。日本人同士なら「そうは言っても困っているはず」という“おもんばかり”が働くが、外国人にそんな裏腹の心情を察しろというのは無理な話。そんなコミュニケーションのすれ違いが積み重なって、義援金無用論が一人歩きしてまう。

 困っている時は、国際的な誤解のないよう率直にそう表現したいものだ。

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