コラム
» 2011年07月05日 11時51分 公開

松田雅央の時事日想:義援金をどこに送ればいいのか? 海外と日本のミスマッチ (2/4)

[松田雅央,Business Media 誠]

 さあ、それからが一苦労。コンサート直前になっても義援金の送り先が見つからない。音楽家の出身が栃木県だったこともあり、あまり報道されない栃木の被災地に送ろうということになったが、さてどこへ送ればいいものか。「センダイ」「フクシマ」といった名称は海外でも繰り返し報道されるため送り先として納得させやすいが、栃木に関する報道はほとんどないからその点の難しさもある。

 結局、音楽家の知り合いから「栃木で伝統工芸の焼き物工房を開いている米国人がいる」という話を聞きそこへ連絡。相手方は「焼き物の釜が崩れてしまい、復旧資金のめどがつかないからありがたい」と涙ながらに喜んでくれた。

 これならば、と神父に相談したが「送り先が個人では……」と納得いかない様子。最後の決め手になったのは被災写真だった。その工房はたまたまWebサイトに壊れた釜や倒れた陳列棚の写真を載せていたため、これをコピーして神父に見せると態度は一変。「これならぜひ!」となった。

 コンサートの観客は約30人と思ったほどの客入りはなかったが、計1000ユーロ(約11万7000円)の義援金が集まり驚かされた。中には1人で250ユーロ(約3万円)寄付する人もいて、ドイツ人の気持ちに感謝したものだ。

ドイツ赤十字社(出典:公式Webサイト)

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