原材料も製法も同じ、なのに10倍売れた! 地味な「玄米せんべい」の“オシャレな売り方”(1/2 ページ)

» 2026年01月07日 07時30分 公開
[熊谷紗希ITmedia]

 原材料も製法も変えていないのに、売れ行きが10倍に――1933年創業のぽんせんべい製造機の専門メーカー「ウイポップ」(愛知県岡崎市)は、自社商品「玄米せんべい」のリブランディングによって、その販売数を10倍に伸ばした。

ウイポップのぽんせんべい製造機(画像:ウイポップ提供)

 ぽんせんべいは、小麦粉や米に圧力をかけて膨らませて作るせんべいだ。ウイポップの玄米せんべいのこだわりは、愛知県産玄米100%のみという原材料にある。無添加無着色に加え、小麦粉不使用のため、健康的で食べる“罪悪感”も少ない。

 玄米せんべいの誕生は約20年前にさかのぼる。当時のウイポップの主な収益源は国内外でのぽんせんべい製造機販売で、その営業用としてサンプル程度のぽんせんべいは製造していたが、本格的な自社商品の製造は行っていなかった。

 ぽんせんべい製造機の販売先からの「OEM商品を作れないか」という相談がきっかけとなり、本格的に商品開発に着手。コロナ禍前までの商品の売り上げはOEMが8割、道の駅などでの販売が2割という構成だった。

 しかし、コロナ禍で雲行きが怪しくなった。観光の土産用の菓子需要が消え、小売店の客足も減少。取引先の発注控えが起こり、毎月あったOEMの受注は2カ月に1回、3カ月に1回と減っていった。

ぽんせんべい。「玄米せんべい」という商品名で販売していた(画像:ウイポップ提供)

 そこでウイポップは「岡崎ビジネスサポートセンター」(以下、オカビズ)を頼った。岡崎市が運営する同センターは、中小企業のさまざまな相談に乗る施設で、お金をかけるのではなく、アイディア勝負で売り上げアップを目指すような支援を手掛ける。

 「OEMは受注を待つしかないので、自社から売り込める商品を強化したいと考えていました。そうすれば、ぽんせんべい製造機に興味を持ってくれる事業者が増えて、機械の販売台数も増えるのではないかと考えました」(取締役 営業部 部長 鶴田訓広氏)

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