このように、私たちは物を所有することが快感になるようにできています。
大きなクルマ、大きな家、高級な家具、きれいな食器など、せっせと買い集め、一生かけて物をためていきます。確かに、所有することで得られる快感もありますが、逆にそれが部屋を占拠したり、机の上のじゃまなゴミになってしまうこともあります。
仕事もまったく同じです。これはちょっと役立ちそうだからといって雑誌をとっておくと、どんどんたまっていきます。
未決済の書類も、その場で片づけなければどんどんたまっていきます。
机の上に物があるということは、それだけ仕事が終わっていないことを示しているようなものです。
それを眺めていれば、脳にストレスをかけ続けることになります。
きれいに片づけることに意味があるのではなく、目の前に未決の仕事を置かないことに意味があるのです。
仕事を片づけると、セロトニンが増えて、脳は安心感を取り戻します。これによって余分なストレスが解消されていくのです。
片づけや掃除によって気分がすっきりするのは、きれいになったこととともに、未決なことがなくなったという安心感が、快感となるためです。
今やるか、3日後にやるか、ということを考えると、今やった方が、断然、いいのです。
家の中にいろいろなものがあって、いつ捨てようか、誰にあげようかなどと考えて
いると、それだけストレスを増やすことになります。
ホテルに泊まると気持ちがいいのは、余分な物がないからです。もちろん、空間的なデザインがいいとか、すてきなインテリアがあることも影響するでしょうが、それ以上に余計な物がないことに、意味があるのです。
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