円高にもかかわらず底堅く堅調だが方向感に乏しい展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2012年02月01日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8809.79円 △7.28円
売買高 21億5014万株
売買代金 1兆1549億1800万円
値上がり銘柄 965銘柄
値下がり銘柄 565銘柄
騰落レシオ 120.01% △5.02%

日経平均

決算動向に振らされながらまちまちの展開で、円高にもかかわらず底堅く堅調だが方向感に乏しい展開

 米国株は相変わらず底堅いが上値も重いというような方向感に乏しい展開となり、為替は円高に振れたことから売り先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も大幅売り越しと伝えられたこともあり、軟調な始まりとなりました。それでも目先の買戻しや値動きの良い銘柄を物色するような動きもあり、寄付きの売りが一巡となった後は買われて堅調となる場面もありました。買戻しは入っても積極的に上値を買い上がるということもなく、中国のPMI(購買担当者景気指数)が予想を上回っても特に反応はありませんでした。為替も円高気味なのですが改めて輸出株を売り直すようなこともなく、指数の方向感はみられませんでした。

 昼の時間帯も特に大きな動きもなく、為替への反応も鈍く方向感はみられませんでした。後場に入ってからも手仕舞い売りに押されてじり安となり、堅調となっていた銘柄に値を消すものも目立ちましたが、万篇無く売られるという格好で指数を大きく下押すこともありませんでした。じり安となるような雰囲気で引け際には売り急ぐ場面もあるかと思われましたが、特に混乱もなく目先筋の売り買いが中心で指数には最後まで方向感はみられませんでした。結果的には昨日の終値近辺での狭い範囲での動きであり、業種的に突出して売られるものも買われるものもありませんでした。

 小型銘柄は値動きの良さで大きく買われるものもみられ、総じて堅調となりました。二部株指数や日経ジャスダック平均は堅調となりましたが上値も重く、東証マザーズ指数は堅調、ジャスダックTOP20は大幅高となりました。先物は散発的にまとまった売り買いも見られ、指数を動かすような場面もあったのですが、特に仕掛け的な売り買いもなく、まとまった売り買いに追随するでもなくあくまでも目先筋の売買が中心となっていたようで、方向感はありませんでした。

 中国のPMI(購買担当者景気指数)は予想を上回ったのですが、中国景気の拡大が期待されて買われるということもなく、逆に金融緩和期待が薄れるということで手仕舞い売りが嵩むという格好となりました。持ち高調整や目先の売り買いなども多かったようで指数を大きく動かすということもなかったのですが、方向感に乏しい展開となりました。引き続き決算動向に一喜一憂しながら積極的な売り買いに乏しく指数は小動きとなりそうです。円高が止まるということでもないと8800円〜900円水準を抜けないのでしょうし、円高がどんどん進むということでもないと8500円〜600円水準の節目を割り込まないということなのでしょう。

テクニカル分析

日経平均

 昨日、一昨日と寄り付き、高値、安値、終値、全てほとんど同じという珍しい形となっています。この3日間全く同じ相場となったという感じであり、底堅いが上値が重く売り買い交錯、方向感はみられません。RSIもストキャスティックスも高値圏からの調整となっており、ここから一段の調整もありそうです。転換線にサポートされたもののまだ中途半端な位置であり、いったんは基準線や雲のサポートを確認するような場面もあると思います。

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