週末の持ち高調整や円安を好感して堅調な展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2012年02月24日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]
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明日の相場雑感

 米国株は堅調、為替も円安傾向に大きな変化はなかったのですが、目先的な過熱感が強い週末ということで売り買い大きな偏りがあるということもなく、昨日の終値水準で寄り付いて方向感に乏しい展開となりました。為替が円安に振れたこともあり、買戻しを急ぐ動きから上値を試す動きが何度か見られたのですが、最後まで買い上がるというよりは売り場を探すというような状況にな場面もありました。ただ、最後は値持ちの良い銘柄も多く、買い戻しを急ぐ動きとなって堅調となりました。

 独立系の投資顧問会社が年金の運用資金を消失させてしまったのではないかということで金融庁から業務停止命令を受けました。朝の新聞で報道されたのですが、実際にどのような運用をしていたのか不透明な部分もあり、まだまだ波乱要因となりそうです。これを受けて投資顧問会社を検査するとも報じられていましたが、これ以上規制が強化されるとさらに動き難くなってくるのだと思います。

 ただ、投資顧問業者の中には本当に「プロ」でない業者もまだまだ混ざっているのではないかと思います。株式だけでなく、先物やオプション、そしてFX(為替証拠金取引)などというものが一般的になっているなかでは本当にしっかりとした運用をしないと一気に損失となったり、立ち直れないくらいのダメージを受けることもあると思います。ただ、そうした中でどんな相場でもしっかりと儲けるということが大切なのだと思います。

 また、投資の際にはその投資資金の性格というものが重要視されるべきだと思います。損をしないような運用をするのは当たり前なのですが、年金のような資金であれば、長期的な観点で利益を出すということが大切であり、目先の値動きに左右されないことが必要だと思いますし、今流行の「毎月分配」のような運用であれば、ある程度「分配できるかどうかわかりませんが・・・」などということが必要だと思います。そして、資金を運用者に預けるのであれば、ある程度そうした資金の性格に沿って注文をつけるべきであり、その運用の実態は常に把握しておくことが必要ということでしょう。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券、リテラ・クレア証券で相場情報などに携わってきた。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤

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※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。
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