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» 2012年03月01日 08時00分 公開

「あなたは確実にこうなる」と言う医者は“ハッタリ屋”大往生したけりゃ医療とかかわるな(4)(2/3 ページ)

[中村仁一,Business Media 誠]

 つまり、年老いたものを若返らせることも、死ぬことを止めることも不可能という「限界」があるのです。これが、医療技術は所詮「ハーフウェイ・テクノロジー」(中間技術)といわれるゆえんです。

 そして医療には、もう一つ、やってみないと結果がどう出るかわからないという「不確実性」もあります。だから、医療には「絶対こうなる」「100%確実」はありえないということです。

 また、最近よく耳にする言葉に「エビデンス」(科学的根拠)があります。日本人は「科学的」という言葉に弱いので、科学的などといわれると、疑問の余地のないものに思ってしまいます。

 行った場合と行わなかった場合、例えば、検診を受けた人と受けなかった人、薬を服用した人と服用しなかった人というように、これを集団で比較した場合に統計学的に意味のある差があった、つまり有効だったということです。有効グループの全員に効いたのではなく、効かなかった人もいます。ただ集団で比較すると効ありといえるだけで、特定の個人、あなたにも有効といっているわけではありません。あなたの場合は、あくまで試してもらわないとわからないのです。

 もし「あなたは確実にこうなる」と断言するような医者がいたら、とんでもない嘘つきか、喰えないハッタリ屋といっていいと思います。「アンタ、地獄に落ちるわよ」と明言できる細木数子さんはエライ。医者には、絶対あの言葉は吐けません。

 さらに、現在は治療法も「松」「竹」「梅」といろいろあり、それぞれ一長一短があるのです。本当に発達したというなら、治療法は一つあれば充分のはず。それが、いく通りも存在するというのは、裏を返せば、決定打に欠けるということでしょう。

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