矢野経済研究所は3月6日、「ヘアケア※市場に関する調査結果」を発表、2011年度の市場規模を前年度比0.1%増の4288億円と、ほぼ横ばいであると見込んだ。景気悪化にともなう消費不況の影響で、2007年度以来、3年連続で市場は縮小していたが、底を打った形だ。
分野別にみると、発毛・育毛剤市場は2年前の調査時より8.7%増加して636億円、ヘアケア剤市場も同2.4%増の2274億円と好調だ。矢野経済研究所では「近年、加齢による髪の悩みに対応する地肌ケアやスカルプ(頭皮)ケアがキーワードになっており、こうした効果を訴求した商品・ブランドが増加している」とコメントしている。
一方、単価下落や他分野に需要を奪われていることから、毛髪業(かつら)市場は同4.3%減の1330億円。毛髪治療が植毛手術から医療施設における投薬治療へシフトしていることから、植毛市場も同28.9%の48億円と大きく市場規模を縮小している。
今後の市場について、矢野経済研究所では「景気悪化に伴う消費不況が続く中でも、ストレス社会による薄毛人口の増加、高齢化の進行、消費者のアンチエイジング志向の高まりなどから、当面は横ばい〜微増で推移する」と予測している。
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