国税庁のデータによると、2009年の死亡者数は114万2000人で、そのうち相続税の対象となる被相続人は4万6000人。では相続を受けた人は、財産をどのくらい引き継いだのだろうか。
5年以内に相続を受けた人に聞いたところ、1人当たりの平均相続額は3172万7000円であることが、フィデリティ退職・投資教育研究所の調査で分かった。ただ中央値(相続額が少ない順または多い順に並べて、真ん中に位置する額)は862万5000円であることから、高額の相続額に引っ張られて平均値は高くなっている。
相続内容をみると「現金、現貯金(死亡保険金を含む)」が最も多く77.3%。以下「自宅用不動産、別荘、農地などの不動産」(40.4%)、「有価証券(株式、債券、投信)などの金融商品(保険は除く)」(18.4%)と続いた。ちなみに「負債(ローンなど)」を受け継いだのは3.7%いた。
相続を受けた人を地域別でみると、阪神圏での特色が際立った。相続総額の平均額(3719万4000円)、中央値(1149万9000円)ともに高く、しかも「現金、現貯金」(81.7%)、「有価証券」(23.4%)で相続を受ける割合も高い。
また阪神圏では不動産で相続を受ける割合はやや低いが、相続額(中央値:2165万7000円)は高い。中でも大阪府がその特徴を牽引している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング