会話にされやすいニュース、会話にされにくいニュース――その違いは?ソーシャルインフルエンス(4/5 ページ)

» 2012年07月19日 08時00分 公開
[Business Media 誠]

「SPEED上原多香子 婚約発表」や「前田敦子AKB卒業へ」はヤフトピによる刺激がブログの投稿数として現れていることが分かる。次に下の図を見てほしい。これは、ヤフトピに掲載され、多くの閲覧数を獲得したニュースにおける、その他テレビ露出件数、Webニュース掲載件数、推定検索数、ブログ投稿数、2ちゃんねる投稿数をまとめたものだ。

 多くの閲覧数があるニュースでも、検索もクチコミもされているもの、検索はされているがクチコミはされていないもの、検索もクチコミもされていないものなど、ニュースに対するユーザーの反応はさまざまだ(もちろん、ヤフトピ以外のニュースでの露出量は加味しなければならない)。これらをまとめると下の図のように整理できる。

「検索はされているが、クチコミがされていないニュース」は、「自分ゴト化」はされたが「仲間ゴト化」が進まなかった話題である。「検索はされていないがクチコミは発生しているニュース」は、本期間中のニュースの分析では抽出できなかった。これは「自分ゴト化が進まないと仲間ゴト化は発生しない」ことが裏付けられた証拠かもしれない。「検索もクチコミも発生していないニュース」は、閲覧はされたものの「他人ゴト」に入ってしまったニュースだろう。

ソーシャルインフルエンスを企てるとき、この「他人ゴト化」が一番回避しなければならないゾーンとなる。ここで紹介したものは芸能関連のニュースのため、少し特殊なものだが、「自分ゴト化」のバロメーターは「検索数」、仲間ゴト化のバロメーターは「クチコミ数」であることが分かる。ニュースにおける「トーカブル」の重要性が分かってもらえただろうか。

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